アバルトに「695 Tributo 131 Rally(695 トリビュート 131 ラリー)」登場。往年モデルの概要や、新型の専用装備&標準モデルとの違いを詳報
黄金のヘリテージを受け継いだ695 Tributo 131 Rally
695 Tributo 131 Rally
こうした背景を踏まえ、「695 Tributo 131 Rally」のスタイリングを眺めると、なるほど131 Rallyに通じる特徴を見ることができる。エクステリアは、131 Rallyの特徴である“オーバーフェンダー”が演出されており、片側5mmずつ拡幅したフェンダーアーチとブラックの塗り分けにより、実際のサイズ以上に張り出したような視覚効果を生み出している。
前後のタイヤハウスには、片側5mmずつ拡幅した専用フェンダーアーチが備わる。
また、アジャスタブルスポイラーが取り付けられたリアビューも、131 Rallyの雰囲気と重なる。2ドアセダンボディの131 Rallyでは、ルーフエンドスポイラーとリアスポイラーの合わせ技でダウンフォースを稼いでいたが、ハッチバックの695 Tributo 131 Rallyでは、最大60度にまで跳ね上がるスポイラーにより、131 Rally独特のダックテールのリアビューを再現しているのだ。
12段階に角度調整が可能な可変リアスポイラー。
ボディカラーについては、131 Rallyを彷彿とさせるブルーのペイントもさることながら、ルーフとボディ下部をブラックとしたビコローレ(2トーンカラー)は、1976シーズンを戦った131 Rallyの「オーリオ・フィアット」の塗り分けを思い起こさせる。こうして随所に131 Rally由来の象徴的なモチーフを織り交ぜながら現代風なアレンジを加え、過去のブランドの栄光を現代に伝えているのだ。
インテリアには、アルカンターラで覆われたダッシュボードや専用スポーツシートが与えられ、レーシングカーライクの雰囲気が高められている。ブラックを基調としつつ、ダッシュボードならびにシートのヘッドレスト部には、131 Rallyのエンボス加工が施され、限定モデルらしい特別感が演出されている。
限定車専用装備となるSabelt製Rally専用スポーツシート(左)とアルカンターラダッシュボード(右)。
なお、「695 トリビュート 131 Rally」に採用された専用パーツやベース車との違いについては、ラリードライバーの石川紗織選手が実車を前にして詳しく解説してくれているので、以下の動画を合わせてご覧いただきたい。
【695 トリビュート 131 ラリー 実車インプレッション】