アバルトオリジナルメニュー第5弾は『カリオストロの城』に登場した「ルパンと次元のミートボールスパゲティ」

エミリアロマーニャ州の郷土料理

アバルトをイメージした料理をその道のプロに作ってもらい、アバルトファンの皆さんに召し上がっていただく「アバルトオリジナルメニュー」企画。今回は湯河原のワインバー、『よるのあじと』を営む川合涼子さんの手による「ルパンと次元のミートボールスパゲティ」をご紹介。イタリアでポルペッティと呼ばれるミートボールは、伊エミリアロマーニャ州の郷土料理で、川合さんいわく白ワインとの相性がばっちり。これをパスタにアレンジしたのが今回のメニューで、家庭で気軽に作れるとのことで、レシピも公開いただいた。


『よるのあじと』を切り盛りする川合涼子さん。愛車は595 Competizione。

2022年3月に箱根で開催されたアバルト女性オーナーのためのコミュニティイベント「SCORPIONNA DRIVE FOR WOMAN WOMEN DAY」(関連記事)に参加されていた川合さんは、普段は595 Competizioneを乗り回す、生粋の“イタリア”好き。『よるのあじと』は5年前にオープンしたお店で、地元の人々や湯治場を訪れたお客さんに、昼はランチを、夜はイタリアワインとそれに合うフードを提供している。川合さんは学生時代、お友達のご両親がやっていたビストロでアルバイトし、そこでのイタリアワインとの出会いがその後の人生に大きな影響を与えたという。


『よるのあじと』の店内。テーブル席とカウンター数席の小さなお店で、普段は地元のお客さんで賑わう。

「カベルネ・ソーヴィニヨンやシラーといった有名な国際品種のほかにも、イタリアにはその土地固有のぶどう品種が400ぐらいあると言われているんです。それらを追いかけていくのが好きで。イタリアも日本と同じで縦長の国なので、北と南では気候も風土も大きく違います。スイスに近い寒い地域の品種はぶどうがギュッとしているとか、南の方の太陽をふんだんに浴びる地域では果実が豊かに感じるだとか、土地の特性がワインの表情に違いをもたらしているんです。そういうことを知るにつれ、どんどん深みにハマっているという感じです」とワイン通らしいコメント。


お店には様々なイタリアンワインが揃う。

イタリアでの体験をお店の料理に反映

そんな川合さんの仕事の原動力となっているのは、年に一度のイタリア訪問。現地で見たり感じたりした様々な経験や、ご馳走になるマンマの味がインスピレーションの源となり、お店で提供するワインの品揃えやフードに生かされているのだ。
「SNSを通じて知り合ったイタリア人の友人が日本を訪れた際に、箱根を案内してあげたんです。それがきっかけとなって交流が始まり、コロナ禍になる前は年に1度ぐらいのペースでイタリアの友人宅を訪ねていたんです。その友人の結婚式にも呼んでもらい、着物一式を持って訪れたこともあります(笑)。そういう経験が私にとっては財産で、仕事にもいい影響を与えてくれてますね」と川合さん。

川合さんが考案した今回のメニュー、「ルパンと次元のミートボールスパゲティ」は、ルパン三世の映画『カリオストロの城』の劇中で、ルパンと次元が奪い合うようにして食べていたもの。川合さんは映画に登場するカリオストロの城も実際に訪れていて、「城から見る景色はなんとも美しかった」と振り返る。


川合さんが訪れたカリオストロの城(左)。右は城からの風景。「息が切れるような高台を登るのは辛かったけど、そこからの景色はすばらしく、苦労して歩いた甲斐があった」と話してくれた。

「イタリアにも日本と同じようにおもてなしの心があり、私が訪れた時は友人がリストランテやトラットリアに連れて行ってくれようとするのですが、“いやいや、私はせっかく来たんだからマンマの手料理が食べたい”と言って、ごく一般的に食べられている家庭料理を振舞ってもらうんです。それが本当に美味しくて。このポルペッティもエミリアロマーニャ州の郷土料理で、残り物などのお肉を集めて作られているもの。だから材料はなんでもいいんです。お肉を混ぜてミートボールを作って、それをトマトソースに絡めて食べる。こうじゃなきゃいけない、というメニューではなく、気軽に作って召し上がる。そんなシンプルな家庭料理です」

自宅で作ってみよう! レシピを公開

では川合さん直伝のレシピを紹介しよう。


以下材料は2人前。合挽き(125g)、鶏レバー(50g)、玉ねぎ(1/4個)、卵(1/2個)、牛乳に浸したパン粉(大さじ1)、塩・胡椒・ナツメグ各小さじ1/2、ブランデー(小さじ1/2)、マルサラ酒または赤ワイン(小さじ1/2)、イタリアンパセリ(2枝)、市販のトマトソース(270cc)、18mmのスパゲティ(160g)、パルミジャーノ・レッジャーノ(適量)

玉ねぎを刻む。刻み具合は好みだが、口当たりがザクザクしないように細かく刻む。

コクや深みを出すために、相引きに刻んだレバーを混ぜ込む。これもワインとの相性を考えたアイデア。もちろんレバーでなくてもOK。ハンバーグを作る要領でお好みに。

玉ねぎがこんがりするまで炒める。

合挽きに塩、胡椒、ナツメグを入れてかき混ぜる。ほか牛乳に浸したパン粉、卵、イタリアンパセリを練り込むようにかき混ぜる。汁物は後から入れたほうが混ざりやすい。

練り込んだミートボールを両面に焼き目がつくまで焼く。あとでまた火を通すので中心部は赤みが残ったままでOK。表面に焼け目が付いたらフライパンから一度取り出す。

フライパンは洗わず、残った肉汁にワインを合わせて火を通す。アルコールを飛ばしたらトマトソースを入れる。トマトソースはシンプルな味のものがベター。

パスタを茹でる。お店では、ソースが絡みやすくするため、表面がざらざらしたディ・マルティーノを使用。これを13分茹でる。

パスタが茹で上がったらトマトソースと肉を絡ませ、最後に茹で汁を少々足して出来上がり。

最後にパルミジャーノ・レッジャーノを擦り落として完成。

完成した「ルパンと次元のミートボールスパゲティ」。お肉や玉ねぎの焼けた匂いに、パルミジャーノの香りがミックスされて、食欲をそそります。

見た目はボリューム感たっぷりなものの、お肉が柔らかいので3つ4つと食べ進めていってもまだまだいけそうな感じ。お肉は、レバーの風味とイタリアンパセリのハーブ感がブレンドし、コクがありながらしつこさはなく、ちょうどいい塩梅。さすがワインとの調和を考えられたメニューだと納得。これはディナーにはもちろん、ワインを片手に料理を楽しむ、週末のランチにもオススメ!

『よるのあじと』では、この「ルパンと次元のミートボールスパゲティ」を1,300円で提供している。コクがあるけど食べやすいミートボールの味わいは、ぜひ一度お店で食していただきたいもの。箱根方面にお越しの際は、ぜひお立ち寄りを。なお、ランチのメニューはご飯もの、パスタ、サンドイッチを通常2種類ずつぐらい提供していて、その日によって内容は異なるのでメニューは訪れてからのお楽しみ。

川合さんのイチオシは、もちろんディナー。近くにはリーズナブルな価格で泊まれる温泉宿が沢山あるので近くの宿を素泊まりで押さえて、お店でイタリアンワインと相性の良いフードのマリアージュを存分に堪能し、その後、温泉で疲れを癒すのが最高の楽しみ方という。そうしたリラクゼーションを目当てに女性ひとりで訪れるお客さんも多いそう。聞いただけでも至福の時間ですね。

1泊2日のプチ旅行でも人気の湯河原。温泉がご無沙汰という方、仕事でお疲れの方、ぜひ訪れてみてはいかが?

なお席数が限られるため、お越しの際はあらかじめお問い合わせを。

よるのあじと
ランチ:11:30-14:00(LO:13:30)
ディナー:18:00-22:00 
定休日:火・水曜日
住所:神奈川県足柄下郡湯河原町宮上232-4
電話:0465-57-1045
URL:https://www.instagram.com/yorunoajito_yugawara/

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