風と共に、F595と一緒に。アバルトライフFile.71 清水さんとF595

Abarth

3速だけでサーキット走行

試乗した印象はどうでしたか?

「ショールームに見に行ったら、マニュアル車はアバルトにしか設定がないことを知り、アバルトを見せてもらったんです。決め手となったのは音です。試乗するときにエンジンをかけた瞬間、“これ欲しい!”と思ったんです」


清水さんを魅了したのはエキゾーストから奏でられるサウンドだったという。

F595が自分のものになってどんな気持ちでしたか?

「内装も気に入りましたし、あとはハンドルのグリップ。太くて握りやすいですし、径もちょうどいいと思いました。あと、街中で走っていて、急に車線変更してくるクルマを避けるような場面でも、キュっと反応してくれるのが良かったですね。すごく安心だし安定感の良さを感じました。あとはスコーピオンモードに入れれば出足もさらに良くなりますので、加速力にも満足しています。最初はスコーピオンモードは高速で使うものだと思っていたのですが、『アバルト友の会』のお友だちに、普段からスコーピオンモードに入れても使いやすいし、そうする方も多いと聞いたのです。実際に試してみたら、その通りだと思いました。せっかちなもので発進でサッと出たいんですよね(笑)」

アバルト友の会は、Facebookをプラットフォームに展開されているアバルトユーザー同士のコミュニティ。清水さんは大勢の参加者が集うアバルト友の会に参加し、情報収集や同じアバルト乗り同士の交流を楽しまれているという。


アバルト仲間との交流を楽しまれている清水さん。取材の日も応援に駆け付けてくれたアバルト友の会の西山さんとドライブを楽しまれていた。

「昔は街中を走っているクルマの車名はすべてわかるほどでした。今はもう全然わからないし、それどころかクルマはモノが積めて乗り降りさえしやすかったら、それでよしみたいに思っていました。ところがアバルトに乗るようになって、再びクルマそのものや仲間との交流を楽しんでいる自分に気付いたんです。コミュニティのスレッドに“雨の日にペダルから足が滑らないようにする対策はどうしていますか?”と投げ掛ければ “私はこうしています”とか“レーシングシューズを使っています”とか。そういう意見やアドバイスを返してくれる。それで私もレーシングシューズを買いました。そうそう、サーキットも走ったんですよ」

それはすごいですね。サーキットはどうでしたか?

「サーキット自体を甘く見ていたようでした(笑)。サーキットというのはクルマの練習場より、もう少しスピードを上げて走れる場所というような認識でいたので、行ってみてびっくりしましたね。まずヘルメットを持っていない。グローブや軍手も持参しないで行ってしまい、現地では“なぜトランクの荷物を下ろしていないんですか?”と言われて、慌てて荷物を下ろすという有様でした。レッスンではインストラクターからシフト以外の運転操作に集中できるように“コース上では3速固定で走行してください”と指示してもらいその範囲内で楽しんだのですが、レッスンが終わって家に帰ったらタイヤのコンパウンドが車体に張り付いていたようで、サーキットを走ったことが息子にわかってしまったんです。“やりたいのはわかるけど、やめてよ”と注意されてしまいましたね(笑)」

やめてしまうのですか?

「いや、内緒で走ります(笑)。だってまだ3速でグルっと回っただけで、シフトチェンジさえしていないんです。まだまだこれからというところですから」


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