「アバルトに乗るようになってサーキット走行も楽しむように」 アバルト500 オーナーインタビュー
「お気に入りはクルマらしい味わいが感じられるところ」
アバルトは熱狂的なクルマ好きに一目おかれるブランドだ。そうしたエンスージアストに選ばれるのにはワケがある。鮮やかなアッズーロのアバルトに乗る永井是紀さんも、アバルトの魅力に夢中になった1人。アバルトに惹かれた経緯をうかがった。
永井さんはもともと大の乗り物好きだった。以前にはバイクや排気量360cc時代の国産軽自動車、ドイツ製の少し古めの小型車を所有。また1990年代に新車で購入したという英国製小型車は、このアバルトに乗り換えるまで実に20年も乗り続けていたそうだ。
「1台のクルマに20年も乗りつづけるなんて、ほんとにクルマ好きのおじさんですよね(笑)。大きくて新しいクルマも気にはなりますが、昔ながらの”クルマらしさ”をしっかりもった乗り物が好きなので、そうした乗り物たちを乗り継いできました」と永井さん。
そんなお気に入りだった英国製のコンパクトとの付き合いが20年を超えようかという時期にいよいよ乗り換えの検討が始まった。2015年のことである。そこで永井さんの目に止まったのがアバルトだった。
「実のところはじめの頃は、チンクエチェントを名乗ってはいるけど昔のモデルとは別物という印象をもっていたんです。でも現代に生まれた最新のクルマでありながらも、よく見るとそこかしこに思わず唸るような”クルマらしさ”が残っているなと感じました。昔っぽいスタイルを持った新しいクルマは他にも色々ありましたが、見た目だけではなく乗り味やメカニカルな感覚も含めて“クルマらしい味わい”を感じさせてくれるのが、アバルトだったというわけです」
こうして新車から長年連れ添った英国車に代わって、アズーロのアバルト500が永井さんのガレージに納まることになった。アバルトを手に入れてから一番変わったことはとうかがうと、サーキット走行を楽しむようになったことです、と話してくれた。
「これまではサーキットを愛車で走る機会はなかったんですが、クルマを買ったディーラーでアバルト ドライビング アカデミーを紹介してもらったことがきっかけでした。オーナーが気軽にサーキット走行に参加できるので、サーキットデビューの敷居が意外に低かったんです。最初はサーキットを走る予定では全然なかったんですけどね(笑)」
永井さんは今ではすっかりサーキット遊びにハマっている模様。
「何が面白いのかといえば、やはり目の前にある目標を超えていくステップですね。もともとモータースポーツは好きでしたが、アバルトに乗り換えたことでその機会にも恵まれすっかりサーキットを走ることの魅力にとりつかれてしまいました」
永井さんとアバルトとの付き合いは、20年の相棒となった前の愛車から比べればまだ10分の1ほどに過ぎない。だがすでに永井さん、前の相棒に勝るとも劣らぬ魅力をアバルトに感じている。
「サーキット遊びという新しい世界の楽しみはもちろんです。そして昔ながらのクルマらしい手応え。これは他を見回してもなかなかありません。スタイリングは丸っこくて個性的ですが、決して奇抜なデザインではないので毎日見ていてもなかなか飽きません。3年や5年で “もういいかな”とはならないですね。もしかするとまた10年、20年と乗り続けられそうな、そんな気がする1台です」
取材・文 日岐まほろ
写真 荒川正幸
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