4台続けてアバルトを所有! アバルトライフFile.58 山田さんと695 esseesse

“イタリア車乗り”になった喜び

今回ご紹介するのは、アバルトをなんと4台乗り継いでいらっしゃる山田智也さん。アバルトブランドが復活を遂げ、国内導入された2009年に「アバルト 500」(右ハンドル・5MT)を購入して以来、2014年式の「500」(左ハンドル・MT)、2017年式の「595 Competizione」(右ハンドル・MTA)と乗り継ぎ、2022年7月に「695 esseesse」(右ハンドル・5MT)のオーナーに。どうして山田さんはアバルトばかりを乗り継いでこられているのか。その理由を聞きに、お住まいの愛知県へと向かった。


695 esseesseオーナーの山田智也さん。

聞けば、山田さんは若いころ国産スポーツカーを何台か乗ってこられ、80〜90年代の隆盛から、その後の市場の衰退までを目にしてきた。その後、ドイツ車のコンパクトハッチが気に入り5年、6年所有されるも、周りに魅力的なクルマがどんどん減ってきていることを実感し、クルマへの情熱が冷めかかっていたという。その頃、ちょうどアバルトの復活を知ることになった。

「クルマ好きだったのでアバルトのことは昔から知っていたんです。2009年にブランドが復活し、アバルト グランデプントと500が発売された後でした。週末に嫁さんと買い物かなんかの用事で出掛けたとき、ちょっとアバルトを見に行こうかというノリでショールームに立ち寄ってみたんです。でもそのときは買う気はなかったんですけどね。というのは、値段が高くて到底手が出ないと思っていたので。ショールームには、赤いアバルト 500が展示されていて、それを見て、カッコいいじゃん!と思いました。コンパクトだけどパワフルで、自分が理想とするクルマだと感じましたね。それで値段を見たら、思っていたよりも手頃で、営業の方に言われるままに見積もりを出してもらったんです。そしたら、下取り車の価格も思っていたより良くて。1日悩んで、次の日に買いますって伝えました(笑)。それで赤のアバルト 500に乗ることになったんです。赤にしたのは何かイタリア車っぽい感じがしたからです。“これで俺もイタリア車乗りか”、みたいな喜びが湧いてきたのを思い出しますね(笑)」


山田さんの1台目のアバルト「500」。

2台目に乗り換えることになったのは?

「1台目の500に5年乗って車検のタイミングでショールームに行ったんです。その頃には595 Turismoも出ていて、営業の方と何がどう違うとかそんな話をしていたら、一度見積もりをとらせてもらえませんか? という話になって。思っていたより下取りも良かったので、それじゃあ乗り換えるかということで今度はグレーのアバルト 500に乗り換えることになったんです。そのとき初めて左ハンドル車を買いました」


山田さんの2台目のアバルト「500」。

そのクルマにはどれぐらい乗ったんですか?

「3年です。でも左ハンドルには最後まであまり慣れなかったですね。そのクルマを乗り換えることになったキッカケは、最初に僕を担当してくれた営業の方が新しくできた店舗に異動し、挨拶のハガキをくれまして。それでたまたま近く通った時にちょっとショールームに顔を出してみたんです。その時に595 Competizione が展示されていて、かっこいいな、なんて思っていたら、“試乗します?”と言われて。それまで2ペダルのクルマにはあまりいい印象を持っていなかったんですけど、乗ってみたら嫌だと思っていたところが改善されていて、パドルシフトもマニュアル感覚で乗れるじゃないですか。これいいじゃない! 楽しいじゃない!と思いましたね。あとスポーツボタンを押して、メーターの表示が変わるところも良かったですね。そこで見積もりをもらうことになり、そうしたら下取り車の値段も思ったより良かったんですよ」

まさかそこで乗り換えることになったんですか?

「いや、そのときは気持ちを抑えたんですけど、そのあと車検のタイミングで家の近くのショールームに行った時、以前の担当者の人からいい見積もりを出してもらったという話をしたら、山田さんがその気ならがんばります、みたいなことになって。それで見積もりをもらったら、下取りも良く結構いい条件を出してくれて(笑)。結局、車検を通すか、買い替えるか3日ぐらい悩んで、買い換えることに決めました(笑)」


山田さんの3台目のアバルト「595 Competizione」。

それで今度は595 Competizioneの黄色、MTAにされたのですね。満足度はどうでしたか?

「「やっぱり500の時よりパワーも上がっているし。これは面白いなと。だから乗っていて満足感はありましたね。周りからは“また同じクルマに乗り換えたの?”なんて言われましたけど、“色を塗り替えただけだよ“なんて言って、信じている人もいましたけど(笑)」


お出かけするときは愛犬のセブン君と菜のはなちゃんと一緒。

アバルトから他のクルマに乗り換えようとは思わなかったんですね?

「やっぱり魅力的なんですよね。アバルトって。他にも欲しいと思うクルマはあるにはあるんですけど、現実的なところを考えると購入可能な範囲内で見渡した時に、アバルトに匹敵する魅力的なクルマって見当たらないんです。買い換える時はショールームの人にいい条件を出されて同じパターンで乗り換えてきましたけど、そうでなくても僕は自発的にアバルトに買い替えていたと思うんですよ。やっぱりアバルトって僕の中で伝説的なイメージがあって、それを所有できるという喜びがあるんです」


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