【F595レコードモンツァ・サウンドチェック】ワインディング/トンネル/高速道路の3ステージで排気音をチェックした

2022年7月に595シリーズの新たなラインアップとして加わったF595は、スポーツ性を備えながら、長距離移動も快適にこなすツアラー的なキャラクターを与えられたモデルだ。さらに、他モデルにない個性も与えられている。その最大の特徴はエキゾーストシステムのレイアウト。F595には、高性能エキゾーストシステム「レコードモンツァ」が標準採用されるが、そのレイアウトが独特で、左右2本ずつのエキゾーストエンドを上下に配列した点が他モデルと異なる。ちなみにこれは本国では“レコードモンツァ・ソブラポスト”と呼ばれる(ソブラポストとはイタリア語で“積み重ねる”の意)。今回はこのレコードモンツァ・ソブラポストがどんな排気音を奏でるのか、様々なステージで検証してみた。なお、F595の全般的な特徴については、関連記事 「F595の専用装備や他モデルとの違いを詳報」をご覧いただきたい。


F595のリアビュー。上下に配列されたツインデュアルエキゾーストシステムが大きな特徴。

サウンドチェックを行なったのは、ワインディングロード/トンネル内/高速道路の3ステージ。それぞれで「NORMAL」モードと「SCORPION(SPORT)」モードの音の違いを検証した。

最初のステージは、ワインディングロード。低速〜中速コーナーが続くルートで、5速マニュアルトランスミッションを搭載するF595では、2速と3速を使用して走行する場面が多かった。ここでは、ドライブの楽しみに“排気音”の占める割合が極めて大きいということを改めて認識した。エンジン回転の高まりに合わせて音が駆け上がっていく感じがとても官能的で、その快音を聴きたくて必要以上にシフトチェンジを繰り返してしまったほど。これはスポーツエキゾーストシステム装着車ならではの楽しみ。速いとか遅いとかは関係なく、速度域が低くても十分楽しめる。これは結果的にF595のドライビングファンを高めることに繋がっていると感じた。

続いては、トンネル内の走行を試してみた。アバルトのオーナーさんからは「トンネル内では思わず窓を開けてしまう」という声を聞くことが多い。みなさん、山びこのようにワンテンポ遅れて図太い排気音が耳元に響く感じが好きなのだろう。ただ今回は、マイクをエキゾーストの近くに設置したため、トンネル内で発生する二次振動のような響きを排気音そのものが上回ってしまい、独特の“トンネル感”は動画からは伝わりづらいかもしれない。

続いては、高速道路。本線への合流でアクセルを強く踏み込む瞬間は、快感のひと言。ここはぜひSCORPION(SPORT)モードで楽しみたいところ。高回転域に達するとレコードモンツァ内のバルブが全開に開き、ブフォーンと加速していくさまや、少しアクセルを緩めた時に鳴り響くバブリング音(パンパンと弾けるような音)を聞いてしまうと、思わずニンマリしてしまう。今回は最高速度120km/hの高速道路で試したが、それでも実力のすべてを出しきれないもどかしさを感じたほどだった。

さて、サウンドチェックの模様は動画でご覧いただきたい。各ステージを最初に「NORMAL」モード、続いて「SCORPION(SPORT)」モードで走行している。

■F595のレコードモンツァ・ソブラポストをワインディング/トンネル内/高速道路の各ステージで試す

なお、これまでに「595」標準マフラー装着車ならびに「595 Competizione(コンペティツィオーネ)」でも同様のテストを実施しているので、興味のある方は以下リンクよりぜひチェックを!

595 標準マフラー & 595 Competizioneレコードモンツァ・サウンドチェック】:標準マフラー編
【595 標準マフラー & 595 Competizioneレコードモンツァ・サウンドチェック】:レコードモンツァ編
「595エッセエッセ」に装着されている“アクラポビッチ”の排気音は? サウンド・インプレッション動画

ABARTH F595の詳細はこちら