日常に内在する刺激に触れる体験 ABARTH DAY 2017 SCORPION CHALLENGEの会場から
国内で初開催となる「ABARTH DAY 2017 SCORPION CHALLENGE(アバルトデイ 2017 スコーピオン チャレンジ)」。イベントレポートでお伝えした通り、オーナーの交流の場となったオーナーズミーティングをはじめ、オートテストやテストドライブといった参加型イベント、さらにはジムカーナやステージイベントなどが催された。では来場者の目にはどう映ったのか。生の声を集めてみた。
アバルトは乗れば乗るほど好きになる!?
東京都心でこれほど多くのアバルトが一堂に会したのは初めてではないだろうか。参加者の方は、都内近郊からはもちろん、遠方からロングドライブを楽しみながら来た人や早朝の新幹線で駆けつけたという人も。そんな大勢の熱きサソリファンの想いは心配された雨予報をも吹き飛ばし、アバルトデイ 2017 スコーピオン チャレンジは最高の賑わいを見せた。
乗ると自然に気分が高まるアバルト。アクセルを踏み込んだその先の世界を見たい。そんな好奇心旺盛なオーナーを待ち構えていたのはオートテスト。愛車をフル加速する快感が味わえる、ミニモータースポーツ体験の場だ。
参加者のなかには愛車を購入して間もない方も。石川直樹さんは今年6月に124スパイダーが納車され、さっそくその実力を試しにオートテストへの参加を決めたという。
「一目惚れで買いました。普段は行楽やデートなどに使っています。これまでアクセルをフルに踏み込むような経験は皆無だったのでオートテストではそれができたことと、プロドライバーと同じコースを走り自分がどの程度の技量を持っているかを試せたのが良かったです。おかげでモータースポーツへの関心も高まりました。これからもこのようなイベントにぜひ参加したいと思います」
595コンペティツィオーネでお越しの甲斐浩哉さんは、これまでさまざまなクルマを乗り継いできた豊富な経験の持ち主。そんな甲斐さんをして595コンペティツィオーネは「人生で最高のクルマ」と話してくださった。
「自分はタイム計測となると勝ちたい気持ちが前に出てしまうのですが、オートテストではバックセクションで失敗してしまい平凡なタイムに終わってしまいました。その悔しさが後に残ってしまい…。でも楽しかったです。インストラクターのリンゴさんにクローズドコースでの極限的な走行は日常の安全運転にもつながるとお聞きして、たしかにその通りだなと思いました。このクルマで筑波サーキットを走ったこともあるのですが、これほどまでに楽しいクルマはなかったです。595コンペティツィオーネ、もう楽しくて、一生乗るつもりです」
オートテスト会場の隣では、アバルトとフィアットのテストドライブコーナーが開催されていた。アバルト車は595、595Cツーリズモ、595コンペティツィオーネ、124スパイダーが置かれていた。595Cツーリズモに試乗された門脇悟さんは、その感想を次のように話してくださった。
「チンクエチェントを所有しているのですが、今日はアバルトに乗ってみたくて来ました。自分のクルマと100馬力ぐらい差があるので加速は鋭く、アクセル操作を慎重に行う必要がありました。ハンドリングも違うし。次にクルマを購入するときの候補になりそうです」
オーナーズミーティングの会場では、595シリーズと124スパイダーを中心に、色とりどりのアバルトが顔を並べた。そんななか田中徹さんは、購入からまだ1ヶ月も経っていないピカピカの595コンペティツィオーネで参加。標準装備のスポーツマフラー、レコードモンツァの排気音に魅せられたのが595コンペティツィオーネを選んだ理由という。
「色々なアバルトに触れられるのを楽しみに、今日は名古屋から来ました。購入してまだ1ヶ月も経っていないのですが、乗っていてとても気持ちいいです。コンパクトな割に肘周りにはちゃんと余裕があるので窮屈さはぜんぜんなく、とても体に馴染みます。ずっと乗っていたい。そんな気持ちにさせてくれるクルマです」
茨城県・古河からお越しの熊木孔一さんは、今年6月に購入したばかりの595ツーリズモでオーナーズミーティングに参加。さっそく話をうかがってみた。
「このクルマで一番気に入っているのはトランスミッションです。オートマチックだけど自ら操っている感覚を濃密に味わうことができ、走っていてとても気持ちいいです。満足度はかなり高いですね。今日はそんなお気に入りのアバルトのイベントということでどんなものなのか楽しみにやってきました」と、アバルトライフを楽しんでいらっしゃるご様子だ。
多くの来場者のなかでも特に注目度が高かったジムカーナ。プロドライバーの助手席でプロの走りを堪能でき、しかも走行車両は最新モデルに加えて、全日本ラリーを走ったラリーマシンやローマ・ラリーを走行した「アバルト500 Rally R3T」、全日本ジムカーナの2017年のチャンピオンマシン「124スパイダー」などのレースカーも用意された。普段触れる機会のないレースカーにも乗れるとあって参加者からは大好評だった。
山野哲也選手の助手席に同乗した中村憲一郎さんにアバルト124スパイダーに乗られた感想をうかがった。
「初めてプロのドライバーの隣に乗り、ドリフト体験までさせてもらえたのでとても貴重な経験になりました。プロの方の運転はさすがでした。怖いという感じはなく、なんだか浮いているような不思議な感覚でした。パイロンのギリギリをかすめて走るテクニックもすごかったです」と感激のご様子だ。
眞貝知志選手の駆るアバルト500 Rally R3Tに参加した山田純平さんは、同乗走行を終えてマシンを降りてくるなりご満悦の表情。
「今日はこれに乗りたくて愛知県から早朝の新幹線で来ました。もう感無量です。ずっと眞貝選手のファンで去年ローマ・ラリー応援ツアーにも参加したんです。愛車はNUOVA 500と現行500なんですが、アバルトへの想いもますます強くなりましたね」と話してくださった。
アバルトと切っても切り離せないモータースポーツ。アバルトデイ 2017 スコーピオン チャレンジは、そんな実戦で活躍するマシンを間近で見たり同乗できたり、自分で走る機会も用意されたりと充実した内容だった。そこでオーナーの方々が話してくれたのは、アバルトにはサーキットだけでなく普段使いでも乗り手を楽しませてくれるということ。日常シーンのなかで刺激が味わえる。そんな甘くもピリ辛な乗り味が多くの方を魅了しているようだ。
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