70周年の節目に500名以上が富士スピードウェイに集結 ABARTH DAYS 2019
アバルトにとって特別な1日「ABARTH DAYS(アバルト デイズ) 2019」が11月9日(土)、富士スピードウェイを舞台に開催された。アバルトの創始者、カルロ・アバルトの誕生月に毎年開催されている恒例のABARTH DAYS。特に今年はアバルト創業70周年のアニバーサリーイヤーであり、天気が穏やかだったこともあって、参加台数は291台、参加人数は530名とアバルトを愛する数多くのファンで賑わった。その模様を2回にわたり報告しよう。
アバルトがズラリ 圧巻のパレードラン
朝9:30から行われた開会式では、1周1.5kmのホームストレートに、来場者の車両が勢揃いした。開会式ではFCAジャパン マーケティング本部長のティツィアナ・アランプレセがごあいさつ。「こうして大勢の方々が集まってくれ、Grazie!(ありがとう)。ひとりひとりの強いエネルギーを感じています。もしここにカルロ・アバルトがいたら大変喜ぶと思います。今日一日みんなで楽しみましょう!」と呼びかけ、会場から拍手が沸き起こった。
日本有数の本格サーキットである富士スピードウェイのメインコース。300台近い車両がズラリと並ぶ圧巻の眺めを背景に記念撮影を行なったあとは、皆でパレードランを実施。1周約4.6kmのコースを、アバルトを愛する仲間同士が揃って駆け抜けていく。1コーナー、コカコーラコーナー、300R、ダンロップと隊列を組んで走るその姿は、外から見ていて鳥肌が立つような光景だった。コースを走った参加者にとってもいい記念になっただろう。
非日常的なドライビング体験を アバルト ドライビング アカデミー/オートテスト
ジムカーナコースでは、「アバルト ドライビング アカデミー(ADA)」のベーシックコース「BASE(バーゼ)」が開催された。バーゼでは、ドライビングの基本である「走る・曲がる・止まる」を、公道よりもハイレベルな領域で経験し、クルマを思い通りに操れるようになることを目指すもの。クローズドコースで、プロドライバーのアドバイスや同乗走行を通じて、染み付いた運転の癖を正したり、正しい操作方法を学んだりしていく。
会場では、ウェット路でパイロンスラロームと急制動を行うコースと、ハンドル操作やブレーキ操作を駆使して走るジムカーナコースが用意され、順に走行をこなした。参加者は、「せっかくアバルトに乗っているので、本当の性能を試してみたかった」という声や、「走行ごとにインストラクターからアドバイスがもらえるので為になった」「ADAに参加できるだけでもアバルトを持つ意味があると思います」といった、うれしいコメントも。皆さんが、運転の上達という目的はもちろん、普段経験できないコース走行を存分に楽しんでいる姿が印象的だった。
一方、バーゼ修了者やサーキット経験者向けに用意される「アバルト ドライビング アカデミー TECNICO+(テクニコプラス)」は、レーシングコースを舞台に実施。フルコース1周のロングランのスポーツ走行を何度がこなし、自らの運転技術を試す。自車による走行のほか、インストラクターの同乗走行を通じて、どれくらいの速度で曲がれるかを把握したり、理想のライン取りを学べたりできるのが特徴。同乗走行の参加者からは「主人の運転とはまったく違う」という声や、「ブレーキングが格違い。さすがプロ」といった歓喜の声が聞かれた。
隣のドリフトコースでは、「オートテスト」を実施。オートテストはイギリス発祥のミニジムカーナで、パイロンで作られたコースを複数回走り、タイムアップを目指すもの。特徴的なのはコースにバックによる車庫入れが組み込まれていること。バックが競技内に含まれるのはモータースポーツ全般でも珍しく、車両を自由自在に操れることが求められる。ジムカーナ系競技ということで、チーフインストラクターには全日本ジムカーナ選手権に124 Spiderで参戦している松本 敏(びん)選手が担った。参加者からは「アバルトに乗る仲間と知り合いたくて参加しましたが、初めて会った124 Spider乗りの方とも仲良くできたし、クローズドコースだったので普段は試すことのできないスポーティなドライビングを楽しむことができました」といった声が聞かれた。
家族で楽しめるアクティビティも
なお、パドックでは、家族や友人と気軽に楽しめるアミューズメントが用意された。「ドリフトトライク」は、後輪が滑りやすいトライク(3輪車)でミニコースを走行。車両の挙動に応じたマシンコントロールが楽しめる。「パンプトラック」は、凹凸のあるコースをバイシクルで駆け回るパフォーマンス。全身でバランスを取りながら刺激的な走行を味わうことができる。
ABARTH DAYS 2019のリポート第二弾は近日公開する予定。お楽しみに。
写真 荒川正幸・小林俊樹
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