プロドライバー石川紗織選手&蘇武喜和選手によるマンツーマン・レッスン実施。ドライビングスキルをアップしてアバルトライフをより楽しく!

 

Abarth

スムーズなドライビングは目線から

今回のプライベートレッスンでは、ビーナスラインの八島湿原から美ヶ原高原までの片道23kmの道のりで行われる。往路、復路ともに途中でインストラクターが交代し、参加者は二人のインストラクターからそれぞれレクチャーを受けられる。石川選手、蘇武選手ともに確かな運転技術を持つのはもちろんのこと、インストラクター経験も豊富でこれまでに数々の迷えるサソリ遣いたちの悩みを、笑顔に変えてきた。今回はどんなレクチャーが繰り広げられるのか?


りんごちゃんはドリフト競技で頂点に立った経験を持ち、2019年からはラリーに参戦中。ハイレベルなマシンコントロールの技術と、わかりやすいレクチャーで参加者から高い支持を集めている。

まずは芳賀さんの助手席に蘇武選手、広瀬さんの助手席には石川選手が乗りレッスンがスタート。芳賀さんは最初のうちはやや緊張している様子だったが、蘇武選手と世間話を交えながらのドライブに、徐々に緊張がほぐれていった様子。


蘇武選手は、筑波サーキットのTTC1600クラス、TTC1400クラスのコースレコードの持ち主。わかりやすく噛み砕いたドライビングの解説に定評がある。

そんな芳賀さんに対して蘇武選手が最初に指摘したのは運転中の目線だった。
「最初のうち、視線が目先の近いところに行ってしまいがちだったので、もう少し先のほうに視線を送るようにアドバイスさせてもらいました。目線が近いと、コーナーを読み間違えてステアリングの切り始めのタイミングが遅れたり、アクセル操作がギクシャクしてしまいがちなので、その辺りを改善できるようにアドバイスさせてもらいました」と蘇武選手。

また、続いてレクチャーを行った石川選手は「メリハリを持って走られてはいるのですが、ハンドルの切れ遅れから若干コーナーの外側に膨らんでしまったり、ステアリング操作の遅れを取り戻すように後半に慌てて切り足す場面がありました。でも手前からスーッと切っていくイメージを意識してもらった結果、だいぶ矯正されたと思います」と上達の早さを評価していた。

これらのアドバイスを受けて芳賀さんは「レッスンを受けるまでは近くばかりを見てしまっていましたが、コーナーの先の方を遠目で見渡すようにアドバイスを受け、それを心掛けて運転するようにしました。とても参考になりましたし、運転を極めた方との会話はとても楽しかったです」と楽しまれているご様子。

ステアリングの切り始めのポイントに意識を

一方、広瀬さんは、シフトワークとやはり目線について指導を受けていた。石川選手によると、「ステアリングを切り始めるのが遅れたり、シフトチェンジを必要以上に細かくされる傾向があり、それによって曲がり始めのタイミングが遅れてしまっていたので、シフトチェンジを抑え気味にして、迷った時はシフトチェンジはせずにその時のギアを保ったままコーナーに入っていくようにお伝えしました。するとエンジン回転数をもっと幅広く使うことにもつながるので、コーナーの手前ではエンジンブレーキを有効に使うことができます。実践していただいた結果、コーナーの入り口では気持ちに余裕ができたようで、ステアリングの切り遅れがだいぶ解消されました。あと、ステアリングを切る量も拳ひとつぶんほど多めに回すように心掛けてもらい、これまでよりもクルマが曲がっていく感覚を身体で実感されている様子でした」とレクチャーの内容を解説してくれた。

また蘇武選手からは「アクセルワークが丁寧なんですけど、丁寧がゆえに最初のうちはコーナーの奥まで飛び込んでしまうことがありました。ステアリングの切り方も、丁寧な操作ですが初期の切り始めのタイミングがやや遅れがちだったので、ステアリングの切り始めに遊びがあることを意識してもらい、その遊びを通過して反応が現れるところからジワジワ切り始めるように心掛けてもらいました」。

これらのアドバイスを受け、広瀬さんは「走ったルートには急カーブやブラインドコーナーなど様々なコーナーがありましたが、レクチャーを受けながら気をつけて走ることで、コーナーを以前よりもスムーズに抜けることができた気がします。私からもたくさん質問させていただき、一つひとつ確認しながら学ぶことができ、とても勉強になりました」とお話されていた。


休憩場所の美ヶ原高原ドライブインでは、ランチをしながら雑談タイム。

折り返し地点の美ヶ原高原ドライブインでは皆でランチタイム。芳賀さん、広瀬さん、トーマスさん、それに石川選手、蘇武選手で食事をとりながら、しばしの雑談を楽しんだ。ドライビング以外にも、クルマやその他様々な話題について話し、楽しい時間が流れていった。

>>>コーナリングを気持ちよく、さらなる高みを