アバルト ドライビング ファン スクール @岡山国際サーキット

愛車ABARTHとともに走る楽しさを学び、その底知れぬパフォーマンスと魅力を知り尽くすことを目的に、日本各地のサーキットに一流レーシングドライバーを招聘して行われる公式ドライビングスクール“ABARTHドライビング ファン スクール(通称ADFS)”。そのセカンドシーズンとなる今季も、12月11日の岡山国際サーキットにおいて、堂々のフィナーレを迎えることになった。
大会当日の朝、サーキットのゲートにはスタッフの到着よりも早い時刻から既にエントラントたちのクルマが並び、開講前からやる気満々ぶりを見せつけてくれた。
この日のスケジュールは、お馴染み福山メインインストラクターによる座学ではじまり、次はミニサーキットにて、3つのパートに分かれての実地レッスン。フルブレーキを体験するセッション、旋回を体験するセッション、ショートジムカーナ的なセッションを実施した。
その後は、インストラクター陣によるジムカーナデモラン。途中にはスピンターンを加え、隊列を入れ替えるなどアトラクション性が高く、受講生ばかりでなくギャラリーをも大いに楽しませていた。さらにこの直後には、インストラクター陣が直前にデモランしたジムカーナコースを受講生たちが自身の愛車とともに走行し、午前の部を締めくくることになったのだ。
昼食後は、かつてF1パシフィックGPも開催された伝統のコースへとレッスン会場を移動する。まずは本コースのフリー走行開始前に、受講生の同伴者も乗ることができる同乗ファミリーランを実施。ピットで待つ同伴者も、一緒にサーキット走行を体験していただくことができた。その後、受講生のみでペースカーが先導する“カルガモ走行”を実施し、インストラクターから走行ラインを教わった。
そして、念願のフリー走行が開始。このフリー走行は30分の走行枠が3本とボリュームたっぷりなのだが、一方、このフリー走行時にはサーキットタクシーを実施。同伴者、見学者、もちろん受講生たちにもプロの走りでABARTHの本領を体感してもらうことになる。また、サーキットタクシー同士での模擬バトルも随所で展開され、非日常的な体感を多いに楽しんでもらうことができたようだ。
このフリー走行2本が終了したところで、インストラクター陣を囲んで質疑応答タイム。「ここのコーナーは何速ですか!?」などという具体的・実践的な質問が次々と飛び交い、ファイナル1本のフリー走行に生かされることになる。
ところが、このフリー走行最終セッションを前に無情の雨。コースコンディションはセミウエットとなったが、ここまでのレッスンの成果か、大きな事故もなく無事走行が終えた。そして雨は雪へと変わってしまいそうなくらいの寒さに見舞われながらも、受講生たちの走りは常に熱く、最後の最後まで愉しいスクールとなったのである。
かくして今シーズンも大団円を迎えた“ABARTHドライビング ファン スクール”は、もちろん来る2014年にも開催が決定しているが、早くもリピーターとなったベテラン受講者たちが続々と現れてきていることから、今後は習熟度別にカテゴリー分けを行うなど、その内容にはさらなる充実が図られることになっているという。
また来季は新たなインストラクターとして、全日本ラリーJN3クラスチャンピオンの眞貝知志選手と、フォーミュラ経験も豊富な若手の大賀祐介選手と、女性ドリフトスター石川沙織選手の加入も決定しているなど、あらゆる点でいっそうの飛躍の年となるのは間違いのないところ。
Scorpion Magazine愛読者の皆様にも、是非とも愛車ABARTHとともにご参加されることをお勧めしておきたい。


朝一番、レッスン本番を前にインストラクター陣がミニコースを自ら走行して、入念なチェックを実施。こういった細かいところまでの心遣いが、スクールの質を高めている。


サーキット走行を前に、福山メインインストラクターによる座学が実施された。はやる気持ちを抑えつつ、メモをとりながら熱心に耳を傾ける受講生たちの真剣な表情にご注目。


その一方で、実地レッスンの会場ではインストラクターと受講生たちから常に笑顔が見られる。この笑顔がABARTHドライビング ファン スクールの楽しさを物語っているのだ。


ミニコースでは、インストラクター陣がそれぞれのパートを専任。インストラクターより1本1本アドバイスを受けることができるため、受講生たちの上達も早まっていく様子が分かった。


695シリーズ、595シリーズ、500、そしてプント系に至るまで、夥しい数のABARTHがミニサーキットを埋め尽くす様子は、ファンにとってはまさしく壮観のひと言だろう。


女性でも気軽に参加できるのが、このスクールの魅力。来シーズンは女性の常任インストラクターも加入する予定なので、さらに女性受講者が増えるものと予想されている。


愛車ABARTHとともにレッスンを受ける受講生の同伴者や、見学者の方々もパドック上の観覧スペースから応援。ここでは、受講生以外も楽しめる趣向がいくつも用意されている。


レッスンやフリー走行の合間などにも、インストラクター陣は気軽に受講生の質問に答える。疑問や不安なことがあれば直ぐに確認できるのが、このスクールの魅力の一つだろう。


フリー走行を前にしたファミリーランでは、同伴者もかつてF1GPが開催されたサーキットを堪能することになった。ABARTH 500に乗る2人のステキな笑顔が印象的である。


いよいよ岡山国際サーキット本コースのフリー走行に突入。最初はインストラクターがペースカーとなる“カルガモ走行”でラインを伝授。そののち30分のセッションが3本も行われた。


インストラクター陣による“サーキットタクシー”は今回も大人気。受講生たちはもちろんのこと、同伴者や見学者の方々も、続々とプロドライバーによるABARTH非日常体験を味わった。


フリー走行を2本終えた段階で、インストラクター陣への質疑応答タイムが設定。すっかりサーキット慣れした受講生たちは、本コースでの走りをさらに究めるべく、熱心に質問していた。


恒例の記念撮影も、これが第二シーズン最後となった。PUNTO Super Sportsが見えなくなってしまうほどにたくさん詰めかけた参加者たちが、一様に愉しげな表情を見せる。