鉄道を動かす運転士さんの次なる夢。アバルトライフFile.82 大野さんと595C Turismo
湿度高めの音を奏でるノーマルマフラーもいい
電車とクルマで運転感覚が通じるところもありますか?
「あると思います。一番はブレーキ感覚ですかね。電車は駅の決まった位置に止めなければいけませんので、この距離感でこの速度ならこれぐらいのブレーキの強さで目標地点でぴったり止まれるだろうというような感覚は応用が効くと思います。鉄道の場合、一般的に90キロや100キロで走っている電車が完全に止まるまでには300〜400メートルぐらいの制動距離が必要になります。もちろん電車自体のブレーキ性能を上げればもっと短く止まれると思うんですけど、鉄道にはシートベルトもないですし、立っているお客さまもいらっしゃいますので、強いブレーキはかけられませんので」
話をアバルトに戻しますが、以前に乗っていた500から現在の595C Turismoに乗り換えられた経緯を教えていただけますか。
「以前の500には丸3年乗ったのですが、ある日、修理に預けたときの代車が595C Turismoだったんです。屋根が開いて青空を見ながら走れる。しかもアバルトのフィーリングを感じながら風を感じて走れることに魅力を感じたんです。自分が乗っていたクルマは距離や年数も経ってきていましたので、そろそろ買い換えるタイミングかなというところで、次は595C Turismoを買おうと思いました。595C TurismoではトランスミッションがMTAの設定しかありませんのでマニュアルも捨てがたかったのですが、オープンカーであることを優先しました」
他のオープンカーは考えず、アバルト一択だったのですか?
「他のクルマも少し考えましたが、やはりアバルトの操作感やエンジンフィールが楽しかったので仮にアバルトにオープンカーの設定がなかったとしても、2台目もまたアバルトを選んだ可能性は高かったと思います」
初めてのオープンカーはいかがでしたか?
「この開放感はオープンカーでしか味わえないなと(笑)。屋根が開くことで本当に気持ちが晴れやかになり、気分良くドライブできるのが大きいですね。あてもないのに屋根を開けて走る機会がグッと増えたと思います」
思い出に残ったドライブがあれば教えてください。
「今は仕事が忙しい時期ですので、まとまった休みを取りづらく、遠出はできていないのですが、海沿いの幹線道路を屋根を開けて走るときが一番気持ちいいですね。江ノ島や逗子、葉山などの湘南エリアや、ちょっと遠出をして静岡の清水あたりまでドライブに行きました。1人で出掛けることが多いのですが、時々父が付いてくることもあります。行きは自分で帰りに父が運転したときに、“アバルトってこんな楽しいクルマなんだ”と父も言っていました。イベントに行く時も1人で行くことが多いのですが、父が”ついて行っていい?“と聞いてくることもあります(笑)。父とはもともとよく会話するのですが、クルマの話をすることが増えましたね」
今後はどのようにアバルトを楽しんでいきたいですか?
「実はマフラーを変えたいという思いもありまして、アクラポヴィッチやレコードモンツァのマフラーにも興味があるんです。ただ、今の純正マフラーのとがってない湿度高めの音の感じも好きなんです。バリバリというよりは、ゴロゴロとした今のマフラー音をもう少し楽しもうかなと思っています」