華やかさの中に秘めた元気炸裂! SCORPIONNA DRIVE FOR WOMAN WOMAN DAY 前編
箱根で花開いたミモザ
2022年3月5日(土)、アバルト女性オーナーのためのコミュニティイベント「SCORPIONNA DRIVE FOR WOMAN WOMAN DAY(スコーピオンナ ドライブ フォー ウーマンデイ)」が神奈川県・箱根ターンパイク大観山にて開催された。リアルイベントが実現できない状況が続いていたなか、今年初となるSCORPIONNA DRIVEの実現。会場となった大観山の駐車場には、抽選で当選した約50台のアバルトが集まり、オーナーによる交流や、スペシャルトークショー、参加型アクティビティなどが繰り広げられた。さっそくその模様を報告しよう。
朝10時頃には、参加者の方々のアバルトが駐車場に集まり始めた。今回はイベントを盛り上げる演出として、黄色を取り入れたドレスコードが設けられ、洋服やアクセサリーに黄色を取り入れ着飾った女性たちで会場は華やいでいた。クルマのボディカラーも色とりどり。同じ車種なのにそれぞれに個性があり、それらを見て回ったり、交流を図ったりする姿が見られた。女性だけのイベントとあって初対面でもすぐに打ち解けてしまうのだ。
芦ノ湖を見下ろす展望スカイラウンジで受付を済ませると、参加者は用意された席に座り、いよいよ開会。SCORPIONNAアンバサダーのティツィアナ・アランプレセ氏がご挨拶し、約2年ぶりのSCORPIONNA DRIVEの開催への喜びを口にするとともに、黄色いドレスコードに込められた意味を説明した。
「皆さんチャオ。今日は国際女性デーが近いということでミモザを表す黄色を身につけていただきました。イエローは挑戦のスピリットや力を表す色です。連日報道されているニュースを見て心が痛みますが、女性のパワーやエネルギーが発揮されれば、もっといい世界の実現につながると思います。今日はそんな皆さんのエネルギーを感じながら、一日楽しみましょう。ハッピー ウーマンデイ、ハッピー スコーピオンナ!」と呼びかけた。
数値を超えた面白さ
アバルトを愛する女性ばかりの集まり。とはいえ、彼女たちはアバルト歴も違えば、ドライビングのスキルもそれぞれ。第一回目のスペシャルトークショーのテーマは、“ドライビング”だ。登壇者は、モータージャーナリストの竹岡圭さんと、アバルトプロダクトマネージャーの生野逸臣氏。竹岡さんはテレビやラジオ、YouTubeなどでクルマの紹介や解説等をされているほか、プライベートでも全日本ラリー選手権にも参戦している経歴の持ち主。その最初の挑戦で選んだマシンがアバルト500 ラリー R3Tだ。生野氏は、事情により来場が叶わなかったプロドリフトドライバー“りんごちゃん”こと石川紗織さんの代役を務め、2人の口から、普段からアバルトに接している中で感じた気づきや印象がフランクに語られた。
竹岡さんから“アバルトをどんな風に捉えているか”という直球の質問が生野氏に投げかけられる。プロダクトマネージャーというのは、モデルごとに製品の仕様を判断したり、限定車を企画したりするポジションで、普段からライバル車も含めマーケットを俯瞰して見ているのだ。そうした目にアバルトはどう映るのか?
「職業柄、様々なクルマに乗ることになりますので、馬力やサイズ、ホイールベースなど、スペックからクルマの大体の走りは想像できることが多いのですが、そうした予想を裏切るのがアバルトというクルマです。初めて乗ったときは“なんだコレは!?” という感じでしたね。例えば595 Competizioneの場合だとパワーは180psです。高級スポーツカーにはもっと力のあるクルマも沢山ありますけど、走らせてみると、これが思った以上によく走る。そして楽しい。そうした数字や文字に現れない感覚を与えてくれるというところではアバルトが一番だと思います。心を掻き立てるものを持っていると思います」と自身の印象を述べた。
遊ばせてくれるクルマ
生野氏から次々に話を引き出してくれた竹岡さんだが、ご自身も様々なメーカーのクルマに乗っている経験から、アバルトには日頃から“らしさ”を感じているという。言及したのはスピンやタイヤの滑りが発生した時に、クルマを安定させる方向に導くトラクションコントロールの設定についてである。
「市販車をスポーツカーに仕立てたクルマの場合、トラクションコントロールをOFFにできないクルマが多く、その設定によりドライバーがクルマをコントロールできる範囲というのが決まってきます。安全性を高めるために早いタイミングでドライバーを支援しようという考え方もありますけど、それだと乗っていて面白くないと感じてしまうことがあるんですね。アバルトの場合、最初はあまり効かなくて大丈夫かなと思わせるのですが、本当にヤバそうになるとちゃんと効く。最後の最後で助けてくれ、それまではドライバーの腕に委ねて、遊ばせてくれる。そういうところがアバルトらしいですね」と竹岡さん。
これを受けて生野氏は次のようにコメント。
「そうですね。それはアバルトのスピリットという部分もあると思いますけど、イタリア全般にそういう考えが根付いているような気がします。いわゆる上げ膳据え膳を人任せにしないマインドというか。その中でも一番パンチの効いたのがアバルトで、かつてカルロ・アバルトがレースをしていた時代は、バールでコーヒーを頼むときに、強いものを飲みたい人は“アバルトコーヒーを”とオーダーしていたという逸話があります。それだけアバルトはイタリアの中でも尖っていて、パンチの効いた存在だったということですよね」
二人の掛け合いでは、参加者にも質問が投げかけられ、アバルトに搭載してほしい装備の要望が挙がったりもした。また、今後登場予定の限定車についてなど、“ここだけの話”も繰り広げられた。こうしてアバルトコミュニティならではの意見交換や情報提供は、あっという間に時間が過ぎていった。
思うように止まれない! 59.5秒チャレンジ
第一回のトークショーに続いては、「59.5秒チャレンジ」と銘打った参加型アクティビティが行われた。これはスマートフォンのストップウォッチ機能を使い、開始から59.5秒が経過したところで停止させ、目標タイムに最も近かった人が勝ちというゲーム。勝者の数名には賞品としてアバルトグッズが配られた。
SCORPIONNA DRIVEでは、他にも高橋ひとみさんとティツィアナ氏によるトークショーが開催されたほか、参加されたオーナーさんにお話を聞くことができた。その模様は後編でご紹介します。
SCORPIONNA DRIVEのオフィシャルサイトはこちら
写真 荒川正幸
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