六本木にサソリが降臨。アバルトと音楽のアンサンブルが東京ミッドタウンに響き渡る!

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2月22日(土)、23日(日)と二日間にわたり、東京ミッドタウン アトリウムでABARTH(アバルト)のプレミアムイベントが行われた。イベントの内容はアバルト4車種の展示とアバルトヒストリーのパネル掲出、そして二組の豪華ミュージシャン、Azumiさん(ex.wyolica)とSchroeder-Headzによるスペシャルライブ。アーバンタウン六本木にサソリの甘美でキケンな毒が振り撒かれた、魅惑の二日間の模様をレポートとしてお届けしよう。 4車種(500MT[右ハンドル/左ハンドル] / 595 Competizione / 595C Turismo)の展示だけでなく、六本木の街でアバルトの魅力を伝えるために、二組の豪華アーティストによるスペシャルライブが行われる。

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イベント会場となったミッドタウンのショッピングエリア「ガレリア」に位置するアトリウムは、3層吹き抜けの大空間、芝生広場が見渡せる一面ガラス張りの広々としたスペースだ。

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燦々と自然光が降り注ぐ空間で展示されたアバルト4車種は『500MT』の右ハンドル・左ハンドル両モデル、『595 Competizione』、『595C Turismo』。エレガントで艶のあるエクステリアと配色にもこだわりが溢れるインテリアが来場者の目に留り足を止める。運転席に座りハンドルを握ると、「どんな走りをするクルマなのだろう」と未知のポテンシャルに興味が湧く。会場内ではアンケートとアバルト正規ディーラーでの試乗の申込み受付が行われ、アンケートに回答するとアバルト ヒストリー ブックが、試乗申込者にはスコーピオンロゴ入りのマグカップがプレゼントされた。

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「サソリ座マエストロが遺した佳作たち」と題されたヒストリーパネルでは、ブランド創設の1949年から1990年代に至る変遷を、シンボリックなトピックスを中心に紹介。最新の展示車両と相まって過去から現在を繋げ、その変遷を一目で押さえることの出来るパネルとなっていた。アバルトビギナーにとって、ヒストリーブックと合わせて最適な入門資料だ。

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そして、アバルトの魅力にクルマ以外の側面から触れていただこうと企画されたのが、豪華ミュージシャンたちによるスペシャルライブ。22日(土)に出演したAzumiさんは、2013年11月に行われた<AUTOCAR JAPAN FESTIVAL>におけるアバルト特設ブースでのライブに引き続き、二回目のコラボレーションとなる。

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この日も前回と同じく、キーボーディストのSWING-Oさんを迎えたデュオ編成。ライブは「流れ星〜威風堂々〜」、「LIFE IS MUSIC〜I Got Rhythm〜」、「時をかける少女」とクラシック、ジャズ、ポップスのスタンダードナンバーが続き、彼女の活動を知らずとも、耳馴染みのあるフレーズと透明感あふれる歌声に、道ゆく人たちの足が止まる。曲中、Azumiさんが子どもに手を振り笑顔を見せるやりとりがとても微笑ましい。

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wyolica時代の代表曲の一つ、名バラード「ありがとう」を届けてライブは終演。と思いきや、当日の進行役を務めたMCの熱いリクエストから、予定になかったアンコールに応えてくれた。リハーサル無しで歌い上げられたwyolicaの「シェルター」、MCが盛った一服の「毒」をものともせず、大きな拍手と温かな雰囲気に包み込まれながら、ライブは終演を迎えたのだった。

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最終日の23日(日)にはSchroeder-Headzが登場。ステージ上にはキーボード、ラップトップPC、コントローラーがセッティングされている。先日のインタビューに答えてくれたとおり、普段のライブはキーボード、ベース、ドラムによるトリオ編成だが、この日のライブは、ついにSchroeder-Headz初となるソロ編成が披露された記念すべき瞬間。もう一つ補足すると、当日はニューアルバム『Synesthesia』のリリース後初となるライブでもあった。

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『Synesthesia』収録曲の「Petal」を一人で再現する新たな試みから本編はスタート。ピアノの叙情的な旋律が天井の高いアトリウムに響き渡る。ピアノといえば、スマートな佇まいとインテリジェンスを感じさせる楽器だが、Schroeder-Headzこと渡辺シュンスケさんは、ときに白鍵と黒鍵に突っ伏すようなエモーショナルな演奏スタイルで魅了する。続けて演奏された代表曲の「newdays」は、まさにそのスタイルを象徴する曲だ。リズミカルに刻まれるメロディアスな旋律は、十人十色の風景が思い浮かぶ極上のトリップミュージック。アバルトでのドライブがよく似合う。

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圧巻だったのは、2013年12月にリリースされた「Slepin’ Bird」。アルバムにはL.E.D., NUMB, Shing02, Serphといったミュージシャンたちがリミックスした4曲が収録されているが、この日はなんと、それぞれのリミックスの要素を1曲に詰め込んだ、いわゆるマッシュアップバージョンを披露。ラップやサックス、スティールパンなどが絶妙なバランスでミックスされ、キーボーディストだけでなくアレンジャーとしての多彩な一面を見せてくれた。最後は『Synesthesia』から「Blue Bird」を演奏し、全4曲を通じて新曲、代表曲、リミックス曲を網羅。自己紹介として鮮烈な印象を残すには十分すぎる素晴らしいライブだった。

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Azumi

高い天井に声と音が響き渡る、すごく気持ちいいライブでした。アバルトを見に来る方、通行人の方もいらっしゃったと思うけど、足を止めて耳を傾けてくださって嬉しかったです。急きょアンコールでやらせていただいた「シェルター」は、リハーサルすらしていなかった曲なんです(笑)。サソリの毒を盛ったつもりなのかもしれないけど、ああいうサプライズにミュージシャンは燃えるんですよ。今年は私にとってデビュー15周年なので、コラボレーションアルバムの発表を予定しています。楽しみに待っていただけると嬉しいですね。

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Schroeder-Headz

アバルトは生で見るとやっぱり違いますね。男のガジェット欲をすごく刺激されました。ライブについては、サウンドチェックのときから、今日はいい感じのライブになりそうだなという手応えがありました。僕はどこで聴いていても旅をしている感覚になれるというか、イマジネーショントリップのような音楽を作りたいので、それがアバルトとミッドタウンとマッチしたのかなと思います。音楽が持つ力はたくさんあるけど、ドライブをしている中でSchroeder-Headzの音楽を聴いて、いつもの景色が違って見えると嬉しいですね。

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こうしてプレミアムイベントは大盛況を博して終了した。クルマと音楽のコラボレーションはどちらのファンに新しい価値観を提供する機会だが、今回のアバルトとミュージシャンたちによる競演は、会場を訪れた全ての人たちの脳裏に深く刻まれる、忘れられないショーケースとなった。今後はどんなミュージシャンたちとのタッグが待っているのだろうか。次回の開催が早くも楽しみでならない。