アバルト・ドライビング・アカデミー2014@鈴鹿サーキット

 
9月6日、7日に静岡県富士スピードウェイにて、2014年スーパー耐久シリーズ第3戦が行われました。シーズン後半戦の始まりとなるこの大会は、3時間のレースで争われます。ムゼオ・チンクエチェント・レーシングチームの49号車、アバルト695アセットコルセは、ST4クラス17台中、予選15位、決勝11位という結果を残しました。前半戦の完走第一というレースから、今回は10位まで与えられるシリーズポイントの獲得が目の前に見えるところまで攻めるレースができました!今回はドライバーの大賀裕介目線で、レースウィークのドライバーのお仕事や悩み(笑)、喜びまでをレポートいたします。


こちらは、BASEクラス受講生やEXPERIENCE参加者などを対象としたサーキットタクシー。今回の講師を務めるレーシングドライバーの助手席で、鈴鹿とABARTHを体感した。

2014年からスタートした「ABARTHドライビング・アカデミー」。8月27日には、F1日本GPの舞台でもある鈴鹿サーキットにて、初シーズンの第二ステージを迎えることになった。


チーフインストラクターの福山英朗氏や“教え上手”で知られる砂子智彦氏(塾長)をはじめ、12人の豪華講師陣が勢揃いした開会式。このあとの愉しいレッスンに期待が膨らむ。

「ABARTHドライビング・アカデミー」は、愛車のアバルトとともに走る楽しさを学び、アバルトというクルマの真価を知ることを目的に2012年から正式スタートした「ABARTHドライビング・ファン・スクール」から発展したもの。ABARTHオーナーのための、サーキットを使用したスポーツ&セーフティドライビングレッスンである。


まずは大切な基礎知識を学ぶための座学の時間。BASEクラスは軽妙なトークで有名な福山氏、TECNICOクラスは自らもスクールを主宰する脇田一輝氏が講師を担当した。

「ABARTHドライビング・ファン・スクール」時代からの最大の変更ポイントは、綿密なクラス分けがなされたこと。スキルによって細分化されたカリキュラム構成によって、初級者から中級者の方まで誰でも楽しんでいただける内容となっている。まず、初参加のエントラントは「BASE(バーゼ)」クラスを受講。基礎レッスンの中でABARTHのパフォーマンスを十分にご体感いただくとともに、ドライビングポジションのレクチャーから始まり、すべてのドライビングの基礎となるプログラムが設定されている。


パレード走行のあと、TECNICOクラス受講生たちはフリー走行に突入。自らの愛車ABARTHとともに鈴鹿サーキットを存分に堪能できるという素晴らしいチャンスを得た。

そして既に「BASE(バーゼ)」クラス、あるいは2013年シーズンまでに「ABARTHドライビング・ファン・スクール」を修了しているエントラントは、より高度なスポーツドライブのためのスキルアッププログラムである「TECNICO(テクニコ)クラスにチャレンジ。さらにステップアップとして、サーキット走行の基本トレーニングも含まれている。また「TECNICO」クラスでは本コースのフリー走行も設定。国内最高峰のサーキットでABARTHの魅力を存分に味わうことのできるプログラムとなっている。


有意義で楽しい一日のレッスンとサーキット走行を終え、ついに閉会式。講師陣がこの日の講評を語ると、受講生たちも真剣かつ愉しそうに耳を傾けていた。

そしてABARTHでスーパー耐久ST4クラスにシリーズ参戦している現役選手をはじめ、インストラクターとして高い評価を受けている12人のレーシングドライバーを講師陣に迎え、クルマ好きの聖地鈴鹿サーキットを安全に、しかも存分に楽しむことになったのだ。

今回、期待に胸ふくらませて鈴鹿サーキットを訪れた受講生たちのABARTH車は、「BASE」クラス21台と「TECNICO」クラス27台。合わせて48台という大所帯。また、それぞれの受講生とともに来場した同伴者や、サーキット外周路で最新ABARTH各モデルを体験試乗する「ABARTH DRIVING EXPERIENCEに参加した未来のABARTHオーナーたち。さらに今回、特別にレッスンを受けることになった日本各地のABARTH正規ディーラーのスタッフたちまで加えると、鈴鹿サーキット国際レーシングコースのパドックには、実に百数十人ものABARTHファンが集まったことになる。


既にサーキット経験のあるTECNICOクラス受講生たちは、ジムカーナでもなかなかの腕前を披露。さらに現役GT/S耐ドライバーの白坂卓也インストラクター、ドリフト女王の石川沙織インストラクターを同乗させたのちは、さらに巧みな走りっぷりを見せる。

開会式を終えると、「BASE」「TECNICO」双方ともに、インストラクター陣による座学からスタート。その後、それぞれの愛車とともに両クラスのカリキュラムに移行する。「BASE」では主に東コースを舞台に、スラロームやブレーキング講習、あるいは定常円旋回やオーバル旋回で基礎的な車両の走行法を学ぶ。他方、西コースを主会場とする「TECNICO」は、130Rやヘアピン、あるいは複合コーナーなど鈴鹿名物のコーナーを利用して実地的な走行を学んでいたほか、午後にはCパドックを利用したショートジムカーナも行われ、愛車ABARTHを最大限生かしたスポーツ走行を学ぶことになった。


まずは同伴者を助手席に乗せて走行することもできるパレード走行から。BASEクラスのビギナーも、先導車にリードされつつ鈴鹿サーキット国際レーシングコースを走行できる。

そして午後のクライマックスは、いよいよ鈴鹿サーキット国際レーシングコースの走行。「BASE」クラスと「TECNICO」クラスに加えて、ディーラースタッフも自社のデモカーとともにパレードランに臨むことになった。加えて「TECNICO」クラス受講生は、この日のレッスンの成果を噛みしめつつ、最大のお楽しみであった鈴鹿サーキットフリー走行をタップリと楽しんだ一方、「BASE」クラス受講生および「ABARTH EXPERIENCE」参加者たちは、インストラクター陣のドライブするABARTH最新モデルで「サーキットタクシー」を体験。夏の日が暮れるまで、鈴鹿サーキットとABARTHの魅力を、全身で体感することになったのである。

ところで「ABARTHドライビング・アカデミー」では、前述の「BASE」と「TECNICO」2クラスに加えて、ショートサーキットを使用した少人数制プライベートレッスンで、テクニック向上や苦手の克服など、「TECNICO」クラスよりさらにサーキット走行に慣れた上級ドライバー向けの「BOOT CAMP(ブートキャンプ」も設定されていることをご存知だろうか?

実はこのあと10月15日にツインリンクもてぎにて、今シーズン最後の「BOOT CAMP」の開講が予定されている。Scorpion Magazine読者諸兄には、是非とも公式HPをチェックすることをお勧めしておきたい。