第1回SCORPIONNAオンライントークショー開催 第一線で活躍する女性たちが自身の「挑戦」を語らう

もっと愛車のことを深く知りたい。もっと刺激的なドライブを楽しんでみたい。そんなアバルトLOVEな女性たち、“Scorpionna(スコーピオンナ)”の皆さんと共に、2019年にスタートしたScorpionna Driveが、女性向けのドライビングイベントという枠を超え、コミュニティへとスケールアップ。アバルトを軸に、仲間と繋がったり、情報交換したり、アバルト好きが楽しく集まれる場を作りたい。そんな想いを胸に、Scorpionna Driveが新たなスタートを切った。

さっそく、オンラインイベントが封切り。第1回目「Scorpionna Driveオンライントークショー」が2020年6月14日(日)に開催された。トークショーでは、The Scorpion Spirit 2020 Vol.1「それでも、挑み続ける」に登場いただいた総合格闘家の山本美憂さん、アバルトドライビングアカデミーの講師であり、プロ・ドリフトドライバー“りんごちゃん”こと石川紗織さん、アバルトがサポートしているNPO法人シャイン・オン!キッズの橋爪浩子さんをゲストに迎え、これまでの「挑戦」について、トークを繰り広げた。ナビゲーターは、Scorpionna Driveの発起人FCAジャパン マーケティング本部長ティツィアナ・アランプレセが務めた。


総合格闘家、山本美憂さん。小学生のころからレスリングの英才教育を受け、全日本5連覇、世界選手権史上最年少優勝、世界選手権3度の優勝など数々の偉業を達成。2016年弟・故山本“KID”徳郁さんと同じ総合格闘家へ転向。タイトル獲得を狙う。

それぞれ異なる分野において、第一線で活躍している女性たち。様々な「挑戦」を乗り越え、結果を出してきた。山本さんは、長年レスリングをやってきて、世界チャンピオンに輝いた。しかし頂点に立った後も、新しいことを求め挑戦を続ける。レスリングでオリンピック出場を目指すも海外在住だったなどの理由で叶わず。そんなとき、総合格闘技の関係者からオファーを受け、また同時期に、弟の故山本“KID”徳郁さんの病気が発覚したこともあり、3年前に総合格闘技への転向を決意。弟が治療を受けていたグアムへと移住し、トレーニングに打ち込んだ。山本さんは次のように話す。

「ずっとやっていたレスリングを離れ、総合格闘技に転向しました。総合格闘技にはパンチもあります。怖いけど、やってみたい。そういう気持ちで、挑戦しました。最初の頃は連敗もし、簡単な道ではなかったです。でも新しく何かに挑戦するということがすごく楽しくて。試合に負けると悔しいし、悲しいけど、すぐに次のことを考えました。早くジムに戻って練習したいと前向きな気持ちになれるんです。だから今すごく幸せです。昨日より強くなっている自分を楽しみに、毎日過ごしています」


「エネルギーを出して、自分の怖さと闘う。大切なことですね」とアランプレセ。「特にいまCovid-19で、人の心は暗くなりがちですけど、そんな時こそ、自分にライトを当て、前進したいですね」とコメント。

続いては石川紗織さんが自身の挑戦と、インストラクターを務めているScorpionna Driveの参加者たちの挑戦について話してくれた。りんごさんは、ドリフト競技でチャンピオンに登り詰めた人。エキスパートでありながら、教え方はあくまで参加者目線で、技術的なことだけでなく、クルマやモータースポーツの楽しさを伝えることに気を配っている。

「私は、ただ運転が大好きだったんです。でも始めた頃、上手でもなんでもなかったので、レーシングドライバーになりたいとか、そういう目標はなかったんです。でもやっているうちに、(競技に出るようになり)近くにライバルが出てきました。負けたくない。そんな気持ちでスキルを磨くと、また次のライバルが出てくる。その繰り返しで気づいたらチャンピオンを取れた。負けて挫折。そしてまた挑戦という日々でしたね」


普段、サーキットではレーシングスーツ姿を見かけるりんごさんも、この日は、フェミニンなスタイルで参加。アランプレセから「いつもと雰囲気が違いますね」とツッコミを受ける場面も。

それを受けてアランプレセが「負けるか勝つかは関係なく、スピリットが大事ですね。Scorpionna Driveを筑波、奈良、福岡、富士で実施しましたけど、皆さん同じスピリットで走りました。怖いと思っても走ったら、結果は良くなりましたね」とコメント。

「そうなんです。Scorpionna Driveは私にとって1回1回が思い出として残っています。参加者のなかには、モータースポーツ経験者もいれば、買い物にしかクルマを使わないから運転が怖いという人も。経験や実力は様々。走行ごとにタイムを計るのですが、終わる頃には皆タイムアップして帰っていくんです。もう少し上手くなりたい、って挑戦して、失敗もして。最後は自分の殻を破って、キラキラして帰る。そして周りがそれぞれを称え合う空気がまたいいんです。速い人はゆっくり走る人を称えて、ゆっくりの人は速い人に憧れて。みんながひとつになっていました」


Scorpionna Driveのドライビングレッスンの模様。ミニコースをひとりずつ走ってタイムを計測。それぞれベストを尽くしつつ、応援しあって、打ち解ける。だから楽しい!

アランプレセは、にっこり話を聞きながら、次のように述べた。
「参加者が増えて、コミュニティはどんどん大きくなっています。これからもドライビングイベントは開催していく予定ですし、リアルイベントの間に、並行してオンラインイベントもやっていきます。また、りんごさんのドライビングのTips(コツ)をお伝えする動画も順次公開していきます。Scorpionna Driveのコミュニティを広めていきたいので、コメントやシェアをお願いします! さて続いて、もうひとつのストーリーを聞いてください。アバルトがサポートしているNPO法人シャイン・オン!キッズのチャレンジです。橋爪さんどうぞ」


シャイン・オン!キッズの橋爪浩子さん。重い病気の子どもと家族をサポートすることに、日々取り組み、活動の範囲を拡大中。シャイン・オン!キッズ

「私たちシャイン・オン!キッズは、小児がんや重い病気のお子さんとそのご家族を支援する団体です。14年前にキンバリー・フォーサイスが設立しました。私たちのチャレンジは、病気の子どもやご家族の笑顔を増やすことです」と橋爪さん。

ここで、シャイン・オン!キッズ理事長のキンバリー・フォーサイスさんからのメッセージ映像が流れた。

「キンバリー・フォーサイスです。シャイン・オン!キッズは、チャレンジを続け、今もそれを継続中です。私は息子のタイラーを2歳の誕生日の直前に亡くしました。タイラーは東京の病院で2年間入院生活を送り、私は毎日彼と病院で一緒に過ごしました。病院では、世界最高レベルの医療を受けられたと思っています。しかしながら、私はその高度な医療と、入院中の子どもやその親が病院内で受ける心理的なサポートとの間に大きなギャップを感じました。私は病院で自分が感じたネガティブな一面をポジティブなものに変えたい。そうした思いからタイラー基金(シャイン・オン!キッズの前身)を立ち上げました。そしてタイラーが入院していた病院で、がんの子どもやその家族の支援を開始しました。日本の保守的な病院に支援活動を導入するのは、外国人の私にとってチャレンジの連続でした。私たちは、支援を受けてもらえるように懸命に説得を試みました。そして実現にこぎつけたのです。やがて他の病院からも支援のリクエストが来ました。私たちは小児がんだけでなく、他の重い病気への支援も全国の子ども病院で展開するように活動の幅を広げました。また名称をシャイン・オン!キッズへと変更しました」


シャイン・オン!キッズのキンバリー・フォーサイス理事長。闘病生活でも笑顔を絶やさなかったタイラーちゃんの勇気と、自分たちの経験を役立てたい、との想いから活動をスタートした。

「ファシリティドッグ・プログラムの導入は、特にチャレンジでした。ファシリティドッグ・プログラムとは、特別に訓練された犬と看護師資格を持つハンドラーが病院に常勤し、医療スタッフの一員として活動する動物介在療法ですが、医療現場からは“犬を病院に入れるなんてクレイジー”だと言われました。本当に大変な交渉と調整を繰り返し、今では3つの病院で活動しており、今後も増える予定です。チャレンジ精神があったからこそ、子どもたちの笑顔を増やし、日本の小児医療の現場を変えることができたんです。ご支援に感謝します」


特別な訓練を受けたファシリティドッグ。ハンドラーと病院に常勤し、病気の子どもと遊んだり、そばに寄り添ったりして、子どもたちの前向きな気持ちを導く。

ファシリティドッグは、病院の子どもたちにとって、とても心強い存在で、犬がいてくれるおかげで、前向きな気持ちになれたり、手術室に行くのが怖かった子が、犬と一緒だと手術室に向かう勇気を持てたりと、大きな心の支えになっているそう。続けて橋爪さんは次のように述べた。

「映像をご覧いただき、キンバリーのチャレンジスピリットをご理解いただけたかと思います。十数年前、日本の子ども病院に犬がいるなんて、信じられなかった頃、ファシリティドッグの導入をして、さらにプログラムを広げ、現在はファシリティドッグが全国で3病院、ビーズ・オブ・カレッジという別のプログラムが22病院に導入されています。新型コロナウイルスの影響により、入院中の子どもたちは保護者の方とも1時間くらいしか会えなかったりとか、ボランティアや他のNPOさんは病院に入れなかったりとか、非常に深刻な状況でした。でも私たちの活動は医療従事者が行なっていることですので、すべて通常通り行われていたんですね。ですので、コロナで子どもたちが閉鎖的な状況に陥ってしまったなか、心の拠り所になっているという声をたくさんいただいています」


「シャイン・オン!キッズの活動に賛同いただける方は、ぜひサポートをお願いします。心のチャレンジはとても大事です。これからもよろしくお願いします」とアランプレセ。

続いて行われたQ&Aのコーナーでは、トークショー視聴者からチャットで寄せられた質問にゲストが答えるという形式で行われた。視聴者の皆さんからは、「スコーピオンスピリットの原動力は?」「レース前・試合前の緊張やプレッシャーをどのように克服してますか?」「シャイン・オン!キッズの検索ワードをもう一度お願いします」など、数多くの質問が寄せられた。

それぞれが質問に回答したあと、最後にアンケートに答えてくださる方へのプレゼントコーナーが。ABARTHコレクションのアイテムから、「ABARTH×Kappa メカニックトラックスーツ」が2名さまに。ABARTHオリジナルトートバックが25名さまに用意された。


プレゼントコーナーでは、イタリアのKappaとのコラボレーションによるメカニックトラックスーツといった豪華商品も。

こうして様々な「挑戦」が語られ、あっというまに1時間のトークショーが閉会。今後もScorpionna Driveは、リアル/オンラインイベント共に発展していく予定なので、乞うご期待!

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