カーシェアリングでは飽き足らなかったクルマ好きな紳士 アバルトライフFile.60 木村さんと595 Competizione

マイカーと過ごす濃密な時間

再びマイカーの購入を考えたのは何かきっかけがあったんですか?

「そうですね。コロナの影響もありましたし、やはりクルマがあると楽しいじゃないですか。コロナ禍で外に出るのが色々面倒くさいこともありましたし、かといって一日中家に閉じ籠っていると鬱々してくる。そんなとき、やっぱりマイカーがあるのはいいと思ったんです。自分や家族だけの空間が確保できるし、どこへでも行けますしね」

カーシェアリングとマイカーの違いはどんなところにあると感じますか?

「そうですね。クルマがなくても生活は成り立つことは成り立つんですけど、マイカーがある方がマッチョな気分になりますね(笑)。それ行け、どこまでもアクセル踏み続けろみたいな(笑)。娘が習い事をやっていまして、家を出るのが遅れてしまった時にあと10分で目的地に着かないといけないとか、じゃあ首都高に乗ってしまおう、みたいな場面とかですね。切羽詰まった状況ですが、それはそれで結構楽しものです。あとはマイカーがあると、時間ができた時にあてもなくドライブしたり。そういうのも楽しいですね」


必要なときだけでなく、時間がある時にちょこっとドライブに出かける。そんな時間が有意義だという。

マイカーには移動手段を超えた楽しみがある?

「そうですね。移動するだけだったら別にタクシーでもカーシェアリングでも同じですが、楽しく移動できるというところがマイカーの魅力じゃないですかね。年末も31日まで仕事していますし、元旦は何かあれば仕事しますけどなければ休んで、2日にはもう仕事始めますから。夏休みもあまり関係ないですし。そんな生活ですので、時間を見つけて少し余裕がありそうな時に何時間かクルマに乗るっていう感じですね。マイカーだとその時間が濃密に感じられるんです。こういうことを言うと、クルマ好きでない人にはおかしいと思われるかもしれないけど、クルマって会話ができるじゃないですか。何となく今日は機嫌がいいなとか。クルマを好きな理由はそんなところにあるような気がします」


クルマとの会話を楽しむ。単なる機械を超えたクルマとの関係。そこにマイカーを所有する喜びがあるという。

アバルトを選んだ理由を教えてもらえますか?

「将来、どのクルマも電気自動車になりそうな気配ですが、ガソリン車がなくなってしまうと、自分の青春がなくなってしまうような気がして(笑)。その前に乗っておこうと考えた時に、アタリの出てるこなれた中古車にしようかなと思いまして。それでアバルト松濤さんに行ったら、営業さんと気が合いまして。色々話を聞いていたら、ないと思っていた新車のアバルトが1台だけ入庫すると聞いたんです。色もブラックで良かったので、そのクルマに決めました」


木村さんが購入された595 Competizione。


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