アバルトを知らないで終わるのは勿体無い アバルトライフFile.59 上田さんと595 Competizione

16年ぶりモータースポーツでの出会い

「あのイベントに参加するまで、アバルトのことはまったく知らなかったです」
そう語るのは、Giallo Modena(イエロー)の595 Competizioneに乗る上田泉さん。2019年に福岡県のスピードパーク恋の浦で開催された女性による女性のためのドライビングレッスンScorpionna Drive for Womanにゲスト向けの枠で参加し、その時に初めてアバルトのことを知ったそう。まずは同イベントへの参加を決めた理由を振り返ってもらった。

「SNSでドライビングレッスンが福岡で開催されるというのを知り、その時は車種よりも“ドライビング”というところに目が行ってたんです。でも参加できる人数が20人ぐらいに限られていて、その時、わたし51歳だったんで、この年齢で当たるわけないよなーと思っていたんです。ところが当選発表を見たら選ばれていて。仕事もちょうどお休みだったんで参加したんです。そこで初めてアバルトを見て、こんなクルマあるんだって。本当にそんな感じでした」


595 Competizioneオーナーの上田泉さん。かつて国産スポーツモデルでサーキット走行も楽しんでいたという。

クルマよりドライビングの方に興味があったんですね?

「そうです。もしそこで抽選に選ばれれば、久しぶりにちょっと走れるなみたいな感覚で申し込んだんです。モータースポーツは、以前にオートポリスなどでサーキット走行をやっていた時期があったんですけど、子どもが1歳のときにやめたので、16年ぶりぐらいにクローズドコースで走りを楽しんだのです。Scorpionna Driveでは、参加者みんなのタイムを測るんですよ。りんごちゃん(インストラクターのプロドライバー、石川紗織選手)は『自分のタイムを超えましょう』って言ってましたけど、白板にみんなのタイムが貼り出されるわけですよ。私が一番年長だったんですけど、負けたくないじゃないですか。それで走ってみると、“あ、一番だった”とか、“もうちょっとタイムを縮められるかな”とか変な根性が出てきて。飛ばしてやれーって(笑)。で、その時の動画を友だちが後で送ってくれたんです」


上田さんの愛車の595 Competizioneは、左ハンドルの5MT車。

会場で会った人とすぐにお友だちになったんですね?

「そうです。初対面でその場ですぐに仲良くなりました。それで走っているところを動画撮ってあげるよーって言ってくれた子がいて撮影してくれたんです。その映像には『ああ、上田さんだ』『この走り、素人じゃないよね』とか会話が全部入っておって、後から自分で見てゲラ笑いでした。いや素人ですけど、みたいな(笑)。そんな感じで、めちゃ楽しい思いをさせてもらって、りんごちゃんともSNSを通じてさらに仲良くなれましたね」

初めてアバルトを走らせた印象はどうでしたか?

「トルクの出方もいいし、足もいい。コーナリングもブレーキングもめちゃくちゃ良かったです。ブレーキングして、加速してっていう一連の流れがカクカクしてないって言うんですかね。乗りやすいのが一番の印象で、ノーマルでこれだけスムーズに走れるクルマはなかなかないなって思いましたね。これやったらもう、ぜんぜんいいやろうって。それまで心から欲しいと思えるクルマがなかったんですけど、買えるんやったら、次はこのクルマがいいって思ったんですよね」


Scorpionna Driveでアバルトに初めて乗り、その乗りやすさに感銘を受けたと話す上田さん。


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