「ヤル気スイッチみたいな、不思議なクルマ」アバルトライフFile.24 小林さんと595C Turismo

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“かわいさ”と“力強さ”の両方でマル

今回ご登場いただくのは、8月に第一回目が筑波サーキットで行われたScorpionna Drive for Womanの参加メンバーのひとり、小林亜紀子さんです。10倍以上の競争率を通り抜けて参加された小林さんですが、これまでスポーツ走行にはあまり興味がなかったそうです。まずは参加する気持ちが湧いた理由から教えていただけますか。

「確かに以前はスポーツ走行には興味なかったんですよ。もともと強いGがかかるのがダメで、今もジェットコースターとか乗れないし(笑)。でもあるとき、ふと自分のアバルトが可哀想に思えてきちゃったんです。スポーツモードは速すぎてほとんど入れてなかったし、私はアバルトのいいところを全然引き出せてないな、チカラを発揮させてあげられなくてゴメンね、って。そんなことを考えていたときにScorpionna Driveの募集があったんです。当選したということは、アバルトが私に“走れ!”っていっているんだな、って思いましたね(笑)」

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595C Turismo オーナーの小林さん。クルマで遠くまで行くのが好きで、ひとりで数百km走ることもあるのだとか。

小林さんがアバルトに乗り換えたのは、1年半ほど前の2017年のこと。それまでの3年間は、フィアット 500の限定車「500 Mentina(メンティーナ)」と「500 Corallo(コラーロ)」に2台続けて乗っていたそうです。好きなアーティストがPVの中でピンクの500に乗っていて、“こんなかわいいクルマがあるんだ”と感じたのがキッカケ。その3年間、毎日の通勤に、オフのときのドライブにと500での生活を楽しんでいました。

「私は遠くまで出掛けるのが好きで、高速道路もよく走るんです。自宅からはいくつかのインターチェンジを使えるんですけど、そこに向かう時に、結構急な登り坂の峠道を超えないといけないんです。それでさらにパワーがあるクルマに興味が湧くようになって。だけど、500のかわいさとは離れたくない。そんなことをショールームで相談したら、アバルト 595の試乗を勧められて。私もアバルトが速いのは知っていたんですけど、だからこそ自分に合うクルマではないと思っていました。でも考えてみたら、595は“かわいさ”と“力強さ”の両方をクリアしているんですよね。それに、空を見ながら走れるのはいいなと思って595C Turismo(ツーリズモ)を選びました。595C Turismoは、オープンカーですけど、横から丸見えではないから人目もそれほど気にならないし、ものすごく開放感があるのも気に入っています。クルマを通勤にも使うので、乗り降りしやすいシートもいいですね。いろんな面で私の理想に合致していました」

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オープンカーは好きだけれど、周囲からの視線は気になる。そんな小林さんは、595C Turismoのオープンにしていても横からの視線があまり気にならないところが、お気に入りのポイントと話してくれました。

この言葉からもわかるように、小林さんはスポーツ走行にはあまり関心がなかったようです。その小林さんが、“りんごちゃん”こと石川紗織選手がインストラクターをつとめる女性のためのドライビングレッスンScorpionna Drive for Womanに参加しました。

「普段、自分がどれだけノホホンと走っていたかがよくわかりました(笑)。あんなにアクセルを深く踏み込んだことはないし、フルブレーキングも初めて、タイヤが滑るっていうのももちろん初めて。スポーツモードで元気よく走ると、もうモンスターですよね。私は自分のクルマのことを何も知らなかったんだ、って感じました。そういうのって、普段の一般道では体験できないじゃないですか。でも、レッスンでりんご先生が“スポーツ走行は普段の運転に必ず役立つ”って教えてくださったのが、自宅へゆっくり帰る一般道で、ふと実感できたんです。例えばハンドルを操作するタイミングや視線を置くところが変わって、それまでより安定して走れる感覚があり、自分の運転が全然違ったことに気づいたんです。走り方にゆとりが生まれたというか。それまではきっと何も考えずに走っていたんですよね。それを知ることができただけでも本当に参加してよかったと思います。スポーツ走行の楽しさと難しさ、学ぶ喜びを知りました」

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スポーツ走行をする機会はなかった小林さんですが、Scorpionna Drive for Womanに参加したことで、普段の運転スタイルにも変化が現れたと話してくれました。

400km先まで行けてしまう

小林さんはどうやらスポーツ走行に目覚めてしまった様子。これからサーキットに走りにいったりするようになるのでしょうか。

「どうでしょうね(笑)。でも、やっぱり基本はロングツーリング派ですね。クルマに乗りはじめた頃からそうでしたから。仕事のことばかり考えて気持ちが張り詰めちゃうようなところがあって、それをリセットするのは、私の場合はロングドライブなんです。今は片道400kmくらい先まで行くこともあります。美味しいものを食べに行くのも好きだし、温泉も好きだし、それに最近では綺麗な風景を見に行くことも。景色や空気のいいところに行ってスイッチひとつで屋根を開けるのは、とっても気持ちがいい。しかもソフトトップの停止位置を調整すれば、風の巻き込みで髪がグチャグチャになったりせずに開放感だけ味わえます。595C Turismoシートが快適だし、エンジンの力にも余裕があって、長距離でも全然疲れないです。ロングツーリング派には最適のクルマだと思います」

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「最近は写真が趣味」とのことで、カメラを持って出掛けることが増えたそうです。

そうしたツーリングのときに撮った写真などを、小林さんはInstagramにアップしています。Instagramは、アバルトに乗るようになってからはじめたそうです。

「私、アバルトを撮るためにカメラを買ったんですよ。それも1年の間に、コンパクトカメラとライカのインスタントカメラと、2台も(笑)。実際にはやっぱりスマホで撮ることの方が多いのですけど、写り方の感じが違うカメラを使って、アバルトをカッコよく撮りたいんですよね。Instagramは、せっかく撮った写真を誰かに見て欲しいなと思ってはじめたんですけど、写真を通じていろいろなアバルト好きな人と知り合えたのも嬉しいです」

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お出かけ先でアバルトを撮影するのが楽しみのひとつ。

お話をうかがうと、小林さんにはアバルトに乗るようになってから初めて体験したり知ったりスタートしたり、といったことが多いようです。

「いわれてみれば、そうかもしれませんね。自分で洗車するようにもなりましたし(笑)。なぜか自分の手で洗ってあげたくなるのです。いろいろ訴えてくるんです、アバルトって。洗わせようともしてくるし、アクセルを踏ませようともしてくるし、どこかに連れ出そうともしてくるし。最近では“もっと実力を発揮させて”と訴えてきます(笑)。アバルトって自分が気づいてない“やりたいこと”“やってみたいこと”を映し出してくれるクルマだと思うんです。自分が知らなかった一面だとか挑戦する気持ちだとか、そういうものを教えてくれるんですよね。ヤル気スイッチみたいな、不思議なクルマ。もっともっと仲良くなりたいです。そのためにはもっともっと乗ってあげなきゃ、ですね」

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「アバルトは、自分が気づいてない “やってみたいこと”を映し出してくれるクルマ」と表現してくださった小林さん。

最後に小林さんにとってのアバルトはどんな存在なのか、うかがってみました。

「ロングツーリングの相棒であり、通勤の足であり、スポーツ走行も楽しめる。それでいて被写体であり、一緒にカフェに行く仲間であり、友人との間をつないでくれ、自分を写す鏡でもある。代わりになるもののない、すべてを叶えてくれる存在、ですね」

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文 嶋田智之

595C Turismoの詳細はこちら https://www.abarth.jp/595c_turismo/
Scorpionna Drive for Womanの情報はこちら https://www.abarth.jp/cp/scorpionna-drive/