白黒のピアノがカラフルな世界を紡ぎ出す。 ABARTHプレミアムライブに出演するSchroeder-Headzインタビュー!

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2014年2月22日(土)、23日(日)の二日間、東京ミッドタウンを舞台に開催されるABARTH(アバルト)のプレミアムイベント。ABARTH 4車種(500MT[右ハンドル/左ハンドル] / 595 Competizione / 595C Turismo)の展示だけでなく、六本木の街でアバルトの魅力を伝えるために、二組の豪華アーティストによるスペシャルライブが行われる。

22日のステージに出演するシンガー、Azumiさん(ex.Wyolica)に続き、23日にはキーボーディスト、渡辺シュンスケさんによるポスト・ジャズ・プロジェクト、Schroeder-Headzが登場。Schroeder-Headzはピアノ、ベース、ドラムによるトリオ編成だ。生音とプログラミングを融合させた独自のアプローチ、美しいメロディーと有機的なグルーヴ、ピアノトリオの未来形を追求する独自のサウンドは、アバルトの”こだわり抜く高い感性”と“多面性の面白さ”と見事にマッチする。

Schroeder-Headzのライブは通常、トリオ編成だが今回はなんと渡辺さんのソロ編成としてのステージとなることが発表された。しかも2月19日にリリースされたニューアルバム『Synesthesia』リリース後初のライブ。貴重な機会となることは間違いないだろう。ライブ本番に向けて、渡辺シュンスケさんにアバルトを媒介にしたインタビューに答えてもらった。

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−−まずはカタログ越しにアバルトを見ていただきましたが、どんな印象を受けましたか。

可愛いけどかっこいい。二面性のある外見ですよね。丸いけれども、走ったらすごく速そうな印象もある。ツートンカラーのタイプが好みですね。僕はそんな車に詳しくないけど、回りに結構車好きがいて。イタリア車とかは特にそうだけど、たまに乗せてもらうとデザインの細かい所まで凝っていて、機能性もちゃんと考えられている感じがあるんですよね。

−−アバルトにはどんな音楽が合うと思いますか。

以前、海外の企画モノでクラシックの音源を現代のハウスのDJたちがリミックスしているアルバムがあって、それがすごく合いそうですね。品があって、かっこいい。アススリーというジャズ・ラップ・グループがBLUE NOTEの古い音源をサンプリングしている感じにすごく近くて。ツアーの車移動のときに自分が聴きたくなるのも、やっぱりインストが多いですね。ドライブの良さは景色を楽しんだりすることなので、そういう親和性の高い音楽を聴きたくなる。

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−−例えば500というモデルにはFIATとアバルトそれぞれが出しているものがあって、アバルトを選ぶ人には、「敢えてアバルトを選ぶ」というこだわりを感じるんです。渡辺さんにも、そういったセレクトすることへのこだわりはありますか。

コカ・コーラじゃなくてペプシ・コーラみたいな(笑)。「こいつ、分かってるな」みたいな感じがありますよね。ギター、シンセサイザーとかもそうかもしれない。「本当に分かっているのはこっちだぜ」みたいな、そういう選択は気持ちいいですよね。

−−そういう意味では、楽器の入口も敢えて鍵盤を選んだということですか。

ひねくれた感じがしますよね(笑)。バンドブームがあった僕の世代だと普通はギターなんですけど、なぜか僕はピアノに惹かれて。エレキギターではなかったんですよね。音楽もファッションも、自分で見つける幸せ、自分の人生の楽しみ方というか、そういうものであると思うんです。生活一つをとっても、その人の生き方、人生の楽しみ方を持っている方は面白いですし。ファッションと同じように音楽にも文脈というものがあって、なぜ敢えてこの音色を使うのか、そういう文脈を知った上で使っているとお洒落な感じがするというか。それこそ「こいつ、分かってるな」みたいな感じですよね。

−−自分なりのかっこいい生き方を掘り下げるというか。

音楽でいうと、自分がリスペクトする憧れの人がどんな人をリスペクトしているかを知ったりすると、また新しい発見があるじゃないですか。アート全般に言えることですけど、こういう文脈があって、こういう表現するということを分かった上で観るのと、知らなくて観るのとでは、聴こえ方や観え方が違ってくるし、そういう楽しみ方って重要だと思うんですよね。だから掘り下げることは大事なことだと思います。

−−Schroeder-Headzは渡辺さんのソロプロジェクトであるものの、普段はトラッドなトリオ編成ですよね。トリオは歴史が長い、文脈のあるスタイルですが、この編成にこだわる理由を教えてください。

音楽の構造としては、アンサンブルが一番シンプルかつミニマムなのが、トリオ編成だと思っていて。すごくバランスが面白くてスペースもある。一人ひとりのやっていることがよく見えるアンサンブルだなと。最小限のアンサンブルの中でピアノという楽器の色んな聴かせ方を出来ないかなという発想ですね。

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−−歌がないインストゥルメンタルを貫く理由としては、どんなことが大きいですか?

もともとピアノから始まったことが大きいですね。歌ものももちろん好きですけど、インストの良さというのは言葉がないので、聴く人によって色んな印象を与えてくれるんです。イメージが自由。そこに魅力があると思っていて。もちろんピアノの音が大好きというのもありますけど、人それぞれの感じ方をしてもらうということが楽しい。あとは、歌があるとその存在感にすごく縛られてしまうので、自分の音楽愛を出せるのがインストだという気持ちがあって。今の時代は分かりやすいものが多いですよね。音楽も説明的なものが多い中で、色んな形があっていいのに。色んな音楽の美があって、インストでそれを感じてくれたらすごくいいなと思う気持ちがありますね。

−−ニューアルバムの『Synesthesia』然り、Schroeder-Headzには生演奏と打ち込みのバランスがキーワードとしてありますよね。Schroeder-Headzとして表現したい音は、どんな言葉に置き換えることができますか。

楽器、エフェクター、パソコンなんてすごく分かりやすいけど、音楽に日進月歩のテクノロジーがすごく影響を及ぼしていますよね。もちろんトラッドなものもすごく好きですよ。未だに残っているオーセンティックなものって、完成されていて素晴らしいけど、僕は日進月歩の途中にあるものを取り込んだ、新しい音楽を作りたいんです。

−−テクノロジーは表現の可能性を広げますよね。

そうですね。伸びしろが無限にある感じがしていて。せっかく色んな機材が出てきたのだから、それを使って今までになかったようなことを表現出来ないかなと。逆にそういうものを毛嫌う人もいるけれども、僕はもっと健康的で在りたいなと思うんですよね。せっかくあるんだから試してみて、面白いものも出来るかもしれないし、なかなか上手くいかないかもしれない。だからこそ挑戦する意味があって、その中で面白いものを作れる可能性に、今の時代に生きて自分が作る意味を感じることが出来るんです。

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−−では最後に、2月23日に行われるアバルトのプレミアムライブについて聞かせてください。アルバムリリース後の初ライブとなりますが、当日はソロ編成ですよね。

今回はPCを使ってやってみようかなと思っています。どちらかというと、バンドというよりはエレクトロな感じでやってみようかと。あまりソロの経験がなくて今回をきっかけにやろうかということになって。今も試行錯誤していますけど、面白いことが出来るように頑張ります(笑)。

−−アルバムリリース後の初ライブで新しいことを実験的に行なう。当日は一人複数役のステージになりますね。

そうですね。12月に出た『Sleepin’ Bird』というリミックスアルバムはL.E.D.、Shing02さん、NUMBさん、Serphといったクリエイターたちに本当に素晴らしいリミックスを提供してもらっていて。そのデータを上手く使ったライブをやれたらいいなと思っています。僕がラップをやったり、ピアノを弾かないなんてことはないので、安心してください(笑)。とにかく気持ちいい空間にしたいなと思いますね。

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INFORMATION

日時:2014.02.22(土)、2014.02.23(日)11:00〜21:00
場所:東京ミッドタウン ガレリアB1F アトリウム
入場料:無料

スペシャルライブ

2014.02.22(土)15:00〜  Azumi
2014.02.23(日)15:00〜  Schroeder-Headz

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Schroeder-Headz Informaton

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