アバルト 500e試乗動画 現役レーサーがクルマ好きの視点で既存のアバルト・ガソリン車との乗り味の違いを解説<その1>

フィアット 500eとアバルト 500eの違い

アバルト初の電気自動車「500e」のデリバリーが開始された。この500e、クルマ好きにとっては色々な意味で気になる存在なのではないだろうか。フィアット 500eとの違いも気になれば、既存のアバルトガソリン車との違いや共通点も気になるところ。

そこでこれらの疑問を解き明かすべく、りんごちゃんこと石川紗織さんにアバルト 500eに試乗・分析してもらった。りんごちゃんは、ドリフト競技を経て、現在はラリードライバーとして活躍中で、アバルトドライビングアカデミーの講師も務める、根っからのクルマ好き。そんな彼女は500eの乗り味をどう捉えるのか。動画と併せて紹介していきたい。


プロドライバーの石川紗織選手。ドリフト競技でシリーズチャンピオンを獲得。現在はそのスキルを活かし、ドライビングスクールを主宰する傍ら、ラリー競技に参戦中。

まずフィアット 500eとアバルト 500eの乗り味の違いについて、りんごちゃんは次のように話してくれた。
「アバルト 500eに乗る前に、まずフィアット 500eに乗らせてもらったんですが、 “すごくいいクルマになったな”という印象でした。従来のガソリン車のフィアットって、いい意味での“おもちゃ感”があるじゃないですか。それがいい味でもあると思うんですけど、フィアット 500eはしっかりしたクルマになったなという感じがして、アバルトでなくてもこれで十分、と最初は感じました」とりんごちゃん。


フィアット 500e

フィアット 500eは2022年にアバルトに先駆けて発売され、多くの基本コンポーネントはアバルト 500eと共通。そのフィアット 500eの先代にあたるガソリン車のフィアット 500が国内デビューしたのは2008年で、フィアット 500eの登場とは14年の時を隔てる。やはりそれだけ設計年次の差があると、パワートレイン以外にも様々な進化を遂げている。そうした違いが“しっかり感”となって乗り味の違いを生み出しているのかもしれない。


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