ツーリングの時にあると便利なコミュニケーションツール あなたはアプリ派? ガジェット派?
瞬時に会話ができる便利アイテム
ドライブに気持ちいい季節が到来! アバルトつながりの友人とツーリング計画を練っているという人も多いのでは。今回は、仲間とのツーリング時にあると便利なコミュニケーションツールについてのお話。相互通信が可能なスマホアプリやトランシーバーをご紹介!
なぜトランシーバー系ツールが便利かというと、例えばLINEなどの通話アプリの場合だと、必要な時にタイムリーに会話しようとすると、いちいちかけるのは大変なので接続しっぱなしの状態になる。それだと通話料は無料でも、データ通信量は増えるし、バッテリーの消耗も無視できない……という具合に無駄が生じるという点がひとつ。あとは、いくら仲間同士でも、運転中につながりっぱなしというのは、少々落ち着かない。常に神経を傾けなければいけないし、BGMも会話の邪魔になるので再生できない。それではちょっと疲れますね。
相手に現在地や写真も送れるトランシーバーアプリ
その点、トランシーバーやトランシーバーアプリなら、そうした懸念を払拭できる。ボタンや画面を押したときだけ相手(1人でも複数でも)と会話できるので、オンとオフのメリハリができる。これはツーリングにおいて重要なポイント。普段はBGMを聴きながらリラックスして運転し、道順を共有したい時や何か伝えたい時だけ通話する。さらにアプリだと、自分の居場所を相手に送る、なんてこともできる。
トランシーバー系アプリは、各社からリリースされているのでApp StoreやGoogle Playアプリでチェックしてみて。レストランのホールやイベントでの使用を想定した業務ユースのものなど、無料アプリから有料のものまで多種多様。ここでは無料アプリで評価の高い「Zello Walkie Talkie」をご紹介。
Zello Walkie Talkie
提供元:Twintict, Inc.
対応:Android, iOS
費用: 無料アプリ
言語:日本語対応
トランシーバーアプリとして開発された「Zello Walkie Talkie」。簡単な登録だけで利用できる。インターネット接続のある場所なら、世界中どこでも無料で通話が可能。相手との1対1の会話のほか、グループ会話もできる。相手に自分の現在地の地図を送ったり、撮影した写真を送ることも。作成した友達リストから相手に話しかけたり、ステイタス(オンラインかどうか)のチェックも可能。また会話の録音・再生機能を備えており、相手の声が聞き取れなかった時に聞き直せるのも便利。
ガジェット好きの心をくすぐるトランシーバー
アプリの使用に抵抗がある人や、ヘビーユーザー、ガジェット好きの人には、リアルなトランシーバーがおすすめ。端末購入費用は発生するものの、あればあったでツーリング以外にも何かと便利に使えることも。また運転中にスマホを音楽再生やカーナビとして利用する人の場合は、通信ツールが別にあると、サッと使えて便利と感じる場面は多いはず。この使い勝手の良さとすぐつながる安心感はトランシーバーの大きな魅力。また、携帯電話の電波の届かない所で利用できるというメリットも無視できない。
ではトランシーバーにはどんな種類があり、どんなモノを選べばいいのか。ここでは、免許が不要、かつ端末代以外に費用がかからないものや、維持費が安く済むものをご紹介。おすすめは「特定小電力タイプ」と「デジタル簡易無線タイプ」の2タイプ。前者は購入後、特別な手続きなしに、すぐに使える気軽さが魅力。後者は初期登録と少々の電波使用料は必要になるが、特定小電力タイプに比べて性能、特に通信可能範囲は上。費用に見合うだけの利便性を得られる。というわけで、順に特徴を紹介しよう。
気軽に使え、購入後費用がかからない 特定小電力トランシーバー
特定小電力トランシーバーは、免許や登録は不要。レジャー・仕事を問わず、誰もが利用できる近距離連絡用のトランシーバーだ。各社から様々な商品が出ており、機器本体は5,000〜10,000円程度と導入しやすい。デメリットは、通信範囲が最大100-300メートル程度と短いこと。ツーリングの場合だと、相手車両との連なって走る場合には問題ないが、はぐれてしまった時には通信圏外になることも。通信不能になったらケータイを使うという風に割り切って使えば○。なんといってもリーズナブルだし、もっとも気軽に使えるトランシーバーである点が魅力。
製品例:JVCケンウッド DEMITOS UBZ-LP20
1〜3km離れた相手とも通話できるパワフルな出力 デジタル簡易無線トランシーバー
デジタル簡易無線トランシーバーは、特定小電力トランシーバーに比べて、より広範囲の通信を可能とした本格トランシーバー。送信出力が1Wタイプと5Wタイプがあり、5Wタイプであれば、条件にもよるが3km程度離れても通信可能。業務用として使用されるケースも多く、プロ向けの機能やスペックを持つものが多い。デメリットは、免許は不要だが、使用前に登録が必要な点と、電波利用料(1台あたり450円/年・包括登録の場合)がかかること。また実勢価格は20,000-40,000円程度と特定省電力タイプに比べると高額になる。とはいえそのぶん高性能なので、使用頻度が高い人やガジェット好きの人、仕事でも使うといった場合、高い満足度が得られるはず。
製品例:アルインコ 5W デジタル30ch ハンディトランシーバー DJ-DPS70
アルインコのDJ-DPS70は、高性能なモノや本格的なモノが欲しいという人にはおすすめのプロ向け製品。ポリカーボネート製のボディは見るからにガッチリしており、耐塵防浸機能も備える。電波が遠くまで飛ぶ5W、電池の持ちを重視した1W、その中間の2Wと3段階に出力の切り替えが可能。アクセサリーとして大容量バッテリーも用意される。他の受信機での傍受を防げる秘話コードを設定すればプライバシーも守られる。音声に反応して自動的に送信状態にできるVOX機能も備える。バッテリーは充電式。使用頻度にもよるが、日帰りドライブには十分の容量を持つ。
外国規格の無線機には注意 電波法に抵触すると罰則も
トランシーバー選びで注意したいのは、必ず「技適マーク」(技術基準適合証明等のマーク)のついた製品を使用すること。通販サイトなどでは日本の電波法に適合しない外国規格の製品も出回っている。これらの製品を使用すると、1年以下の罰金または100万円以下の罰金に処せられる場合も。機器選びの際は十分に注意されたい。
というわけで、アプリもトランシーバーも一長一短。トランシーバーはあると便利だけど費用がかかること、通信範囲に制限があるなどのデメリットも。一方、アプリは通信範囲の制限はないものの、ケータイ電波がないと使えないことや、ナビアプリなど複数のアプリを併用する場合、やや面倒に感じることも。とはいえ、どちらもあると便利だし、ツーリングの楽しみが広がるはず。迷ったら、まずは無料で使えるアプリを試しつつ、ツーリングに出かけてみては? もちろん運転中の携帯電話等の使用は禁止されているので、まずは安全第一で快適なツーリングを!
※当記事で紹介しているのは2020年6月時点のものです。サービス内容や製品が変更になる場合もあります。詳しくは各社のHPをご覧ください。