ABARTHとFIATの違い①【エクステリア&デザイン】

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サソリの一刺しココにあり。元々はイタリアのレーシングマニファクチュアだったABARTH。その魂を受け継ぎ、創業者カルロ・アバルトの誕生月の星座であるサソリのエンブレム(スコルピオーネ)が付けられたFIATのスポーツモデルは、ベースは同じ『FIAT 500(チンクエチェント)』でも、ひと味もふた味も違う刺激を持っているのです。

一見似ているようで、それぞれの魅力が満載。そんなABARTHとFIATの違いを、3回に渡ってお届けしたいと思います!まず第1回目は「エクステリア&インテリア」の違いをチェック。キュートなFIATにABARTHのスパイスが振りかけられると、果たしてどんな風に変身するのでしょうか。

FIATをベースにしたABARTH

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「あの懐かしいチンクエチェントでしょ?」「ルパン三世に出てきたクルマだよね!」等々、2007年に世間の注目をかっさらった『FIAT 500』。もう説明するまでもないですが、Bセグメントと呼ばれるコンパクトサイズに小排気量エンジンを搭載した、いわゆるコンパクトカーカテゴリーに分類されるモデルで、ソフトトップのルーフが開閉できるCモデルも少し遅れて追加されました。

まずキュートなルックスにまずひと目惚れ。ドライバーズシートに誘われるまま、イタリアの北部トリノの街を颯爽と駆け抜けるのが目に見えるようなキビキビとした走り味に酔いしれて、あっという間にたくさんの人が魅了されたのは記憶に新しいところですよね。

でも、それだけにとどまらないのが、『FIAT 500』のまたスゴイところ。その後も年次変更を始めとする、細かいマイナーチェンジを施したり、話題の2気筒ツインエアエンジンを追加したり、鮮やかなボディカラーをまとってみたり。そして、誰もが知っているあのファッションハイブランド、『GUCCI』とコラボレーション等、常にトピックを発信し続けているモデルなのです。

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その『FIAT 500』をベースに、レーシングスピリットを注ぎ込んだのが『ABARTH 500』。内外装はもちろん、メカニズムまで手が入れられ、見た目だけじゃない本物のスポーティモデルに仕上げられているのがABARTHの基本であり最大の特徴。そして、さらにその上の上級モデルとして、『595』や『695』などをラインアップしたり、『MASERATI(マセラティ)』や『Ferrari(フェラーリ)』などの、プレミアムブランドとコラボするなど、ホットな話題盛りだくさんに成長してきました。

現在のラインアップは、『ABARTH 500』『ABARTH 595 TURISMO』『ABARTH 595C TURISMO』『ABARTH 595 COMPETIZIONE』『ABARTH 695 BIPOSTO』の5タイプ。今回はその中では一番ベーシックモデルとなる、『ABARTH 500』に焦点を当て『FIAT 500』の画像と比較しながら検証してみたいと思います。

エクステリアはデザインと機能性は、タマゴとニワトリの関係

2※フロント(左:ABARTH/右:FIAT)

コロンと丸くてカワイイシルエットの『FIAT 500』が、ちょっとワイルドになっちゃった!?ドーンと張り出したフロントマスクには、インタークーラー冷却用エアインテーク付フロントバンパーが、リアバンパーはディフューザー一体型と、カッコイイだけじゃなく、機能をきちんと持たせたエアロパーツが採用されているのがABARTHの特徴。

wheel※ホイール部分(左:ABARTH/右:FIAT)

re_150827_YK_00244※マフラー部分(左:ABARTH/右:FIAT)

3※リア(左:ABARTH/右:FIAT)

サイドスカート、ルーフスポイラー、ふた回り大きな16インチの偏平タイヤに8スポークのアロイホイール・・・と、運動性能をグッとアップさせるための機能が、デザイン性高く盛り込まれています。極めつけはレコードモンツァマフラー(オプション)から続くツインエキゾーストパイプ。ひとたびエンジンが掛かれば、サウンドに酔いしれてしまうこと間違いナシ。カッコイイのに機能的な一面が見られます。

インテリアは、背伸びしすぎてないのがちょうどイイ

seat※バックシート(左:ABARTH/右:FIAT)

ドアを開けた瞬間に、パッと目に飛び込んでくるのは、前席のヘッドレスト一体型のスポーツシート。後部座席もお揃いに仕上げられ、手抜き感が一切ないのも嬉しいポイント。ボディカラーとカラーコーディネートされた太めのストライプが施されたシートと、同カラーで彩られたインパネなど全体的な設えが、ブラックインテリアをいかついだけのものではなく、ポップな印象にしてくれています。こういったところに、イタリアンセンスが光りますよね。

handle※ハンドル部分(左:ABARTH/右:FIAT)

ドライバーズシートに座ると、マルチインフォメーションディスプレイも鮮やかなメーターが、ほどよいイマドキ感を醸し出し、またポコンと飛び出したブーストメーターも、ちょうどいい抜け感を演出してくれて、肩肘張らずに楽しめるのがいいんですよね。プッシュボタン式のシーケンシャルシフトスイッチにステアリングのパドルスイッチでの変速も、FIATのシフト周りよりも機能的で分かり易い印象。
 
シンプルでコロンとカワイイFIATとワイルドな押し出し感を少し強めたABARTH。こうやって並べてみるとすぐに違いはわかるけれど、単体で見るとド派手に違うわけじゃない。この見る人が見ればわかる「ちょっとだけ違う」というのがABARTHのポイントでもあります。いわゆるやりすぎちゃった感がないので、多くの方に選んでもらいやすいんですよね。

shift※シフト部分(左:ABARTH/右:FIAT)

インテリアは、ホワイトのFIATとブラックのABARTHと、全体のテーマカラーが違うので、一見大きく違うと感じてしまいますが、よく見ると基本的なデザインは同じ。液晶カラーメーターやマルチインフォメーションディスプレイを使って、多くの情報をドライバーに提供してくれたり、プッシュボタン式のシーケンシャルシフトスイッチにステアリングのパドルスイッチで、よりドライバーの思い通りに走らせてくれたりする準備が整っているというわけなんです。ドライビングシューズを通して伝わってくる、ペダルのフィーリングだって全然違います。

『FIAT 500』が、元気な時も疲れている時も、自分の毎日をフンワリと受け止めてくれる包容力の高いクルマだとしたら、『ABARTH 500』は、元気な時はもっと楽しく、疲れている時は励ましてくれるような、パワーを与えてくれるクルマだったりするのです。つまり、サソリの刺激がほんのちょっと加わると、ホットでポップな雰囲気で気持ちが盛り上がったり、よりドライバーとの一体感が増したりしちゃうんですよね。

front※ダッシュボード部分(左:ABARTH/右:FIAT)

細かいところを見れば見るほど、オーナーのハートをくすぐってくれる演出は心憎い限り。カジュアルなFIATに対して、よそ行きまでとはいかないけれど、質感の高い空間に身を置いていると、やっぱりABARTHを選んでよかったな~と、毎日ジワジワと実感しちゃったりして。その症状、サソリの毒にすっかり冒されてしまった証拠です。

さて次回は、実用面をチェック!毎日使う自分専用車だけに、どちらが自分のライフスタイルに合うのかどうか、しっかり判定してくださいね。


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INFORMATION

 
★<695 BIPOSTO CARAVAN>が開催中!
『ABARTH 695 BIPOSTO 』が、9月以降も順次、全国のショールームに登場。
>> https://www.abarth.jp/bipostocaravan/

★『ABARTH 695 Biposto 』の詳細はこちらから
>> https://www.abarth.jp/695biposto/

嶋田智之さんによる『ABARTH 695 Biposto』レポートはこちらから
>> https://www.abarth.jp/scorpion/driving_fun_school/4862

★Ready for Autumn キャンペーン
専門のスタッフがABARTHの熱いカーライフをサポート。10月31日(土)まで実施中!
>>https://www.abarth.jp/readyforautumn/

★安心と刺激に満ちたカーライフを。
2015年7月1日以降にABARTH各車を成約かつ登録した場合、メンテナンスプログラム『Easy CARE』を0円でご提供!
>> https://www.abarth.jp/offer/

Text:竹岡圭
Photos:YosukeKAMIYAMA