緑の中でいただく、こだわりのカフェ&フード「BUZZ HOUSE伊豆高原」|愛車と楽しむおすすめカフェ巡り(静岡)

天城高原ICから10分ほどの隠れ家のようなカフェ

伊豆のワインディングロードを堪能した後は、抜群に美味しいコーヒーでひと息つきながらリラックス。クルマ好きにとって、何にも代えられない至福のひととき──。
そんな時間の過ごし方ができるカフェを、伊豆高原エリアに見つけました。今回ご紹介する“BUZZ HOUSE(バズハウス)”です。


ドライブスポットとして名高い伊豆高原エリア。緑とおいしい空気に囲まれた抜群のロケーションで、ひと息つくのにおすすめのBUZZ HOUSE伊豆高原。

伊豆高原は、海もあり山もあり、美術館や博物館、テーマパークなど見どころや遊びどころの多い観光地。クルマ好きにとっては気持ちのいいコーナーの続く伊豆スカイラインからアクセスしやすいドライブの目的地として知られています。BUZZ HOUSEは伊豆スカイラインの終点、天城高原インターチェンジから10分少々のところ。伊豆急・伊豆高原駅からおよそ3kmにわたって続く地元の名所、桜並木通り沿いにあります。


走っているだけで気持ちいのいい緑のトンネル。周辺には、ドライブの気分を盛り上げてくれる景色がたくさん。

この地にチロルの山小屋のような雰囲気のカフェが誕生したのは、1980年のこと。まだ“脱サラ”という言葉が一般的ではなかった時代に、マスターの井岡伸行さんが会社員を辞め、奥さんの裕子さんと一緒に東京から移住してオープンさせたのでした。


BUZZ HOUSEのマスター、井岡伸行さん。日本でエスプレッソが本格的に普及する前から、イタリアのマシンを使っておいしいコーヒーを提供。

当時は今ほど観光地化が進んでおらず、付近は企業の保養所や別荘ばかり。“はじめたときには、ほかに飲食店といえば天麩羅屋さんが1軒あっただけでした”というほど。伊豆高原エリア全体で見ても1杯ずつ淹れる本格的なコーヒーや手作りの美味しいフードが楽しめるお店というのは他になく、BUZZ HOUSEの存在は地元のサーファー達の間からクチコミで広がり、彼らの海からの帰りや若者達がデートのときなどに行く、いわゆる“人に教えたいけど教えたくない店”のような存在として浸透していったようです。


隣の席との間隔が広く、広々した空間でゆったりくつろげる。


天気のいい日は、パーキングに停めた愛車が視界に入るテラス席もおすすめ。

オープン当初からのこだわりは、やっぱりコーヒーの味。1980年頃には都内でもエスプレッソを飲めるお店はほとんど存在してなかったと思いますが、BUZZ HOUSEはオープンの翌年からエスプレッソの提供を開始。その後、エスプレッソマシンとコーヒー豆にこだわりながら美味しい味を追求し、現在に至ります。マシンは現在ではシアトル系カフェで人気の高いフィレンツェ産のダブルボイラー式“マルゾッコ”を使用していますが、長年愛着を持って接してきたのに落雷の影響で修復不能のダメージを負ったイタリアの老舗メーカー“パヴォーニ”の手動2連式を破棄せず店内に飾っているあたりからも、こだわりが伝わってきます。また豆も創業当時から40年のつきあいとなる焙煎師親子と一緒に、使う豆の種類や焼き加減などを、お店のマシンと使って何度も試しながら決めてきた完全なオリジナルです。


フィレンツェで作られているマルゾッコ製のエスプレッソマシン。抽出とスチームを別系統にしているダブルボイラー式なので、抽出の安定感が高く、味のクオリティをキープしやすいのだとか。

エスプレッソ用の豆はケニア産を中心としたアラビカ種のみで構成されていますが、クレマも豊かで甘さとホロ苦さのバランスはすばらしく良好。もちろん濃厚ではありますが、後味はスッキリという絶妙なお味。またハウスブレンドの方もエスプレッソマシンを通すので若干濃い目ですが、エスプレッソよりはだいぶマイルドで、角のないまろやかなテイスト。いずれも抜群に美味。ちなみにコーヒーの種類としては、キューバ産の豆を使ったいわゆる“アメリカン”もありますし、コーヒー以外にも、ちゃんと1杯ずつ淹れる紅茶や烏龍茶、お手製フルーツジュースなど、ドリンク類は豊富です。


ケニア産の豆をブレンドしたエスプレッソの味は、40年にもわたる焙煎師と井岡さんのこだわりの集大成。エスプレッソ好きにはぜひとも味わってもらいたい逸品。エスプレッソはシングルで450円、ダブルは700円。

また、あくまで飲み物を主体に営業しつつ、フード類も一切手抜きはナシ。ハンバーガーやBLTサンドも抜群に美味でした。こちらもこだわりに溢れていて、ハンバーガーのバンズやサンドウィッチのパンも自家製、パテもベーコンもソース類も自家製で、手間暇がかかっているのです。


桜のチップでスモークした自家製ベーコンをトッピングした「チーズバーガー プラス 自家製ベーコントッピング」。1,800円(ドリンクを頼むと1,500円)。


「BLTサンド バズハウス風」は、ベーコンはもちろん、卵も甘味とコクの強い鳳凰卵を使うなど、見えないこだわりがたくさん。自家製のパンやキッチンで揚げるポテトチップスも絶品。1,500円(ドリンクを頼むと1,200円)。

“若い頃にアメリカに憧れた世代”ということで、店内はどこかアメリカンな雰囲気。現在は感染防止のために間引きが施されていますが、通常は4つのテーブルとカウンターが。そして外のテラスには3つのテーブルが並びます。テラス席や店内の窓際の席からは、前庭を挟んだ先の駐車場に停めたクルマを眺めながらコーヒーやフードを楽しむこともできます。駐車場はお店の前に3台分、お店の裏側に5〜6台分のスペースが確保されているので、仲間数台でのツーリングのときに立ち寄ることもできるでしょう。

マスターはクルマ好きで、計4台を所有。それだけじゃなく、離れて暮らす息子さんからクルマ購入の相談を受けたときに、何と124 spiderを薦め、息子さんは現在、124 spiderのオーナーに! 帰省されたときにステアリングを握らせてもらった時、“サイズもいいし、屋根も開くので伊豆高原辺りで乗るのに最適で、すごく楽しいクルマ”と感じたそうです。

伊豆スカイラインのドライブを楽しみ、この道40年のベテランであるご夫妻の手掛ける、ぬくもりのある美味しいコーヒーやフードを味わう。そんなゆったりとした休日を過ごしてみてはいかがでしょう? 

営業状況はホームページでご確認ください。

BUZZ HOUSE(バズハウス)
住所:静岡県伊東市伊豆高原4-487(八幡野1274−49)
電話 : 0557-54-3044
営業時間:11時~18時(ラストオーダー17時) 
定休日:火曜日・水曜日・木曜日
URL:https://www.buzzhouse.gr.jp

文 嶋田智之

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