限られたオフの時間にみなぎるパワーを。アバルトライフFile.84 小林さんと595 Competizione

 

周りの目より自分の楽しみ

595 Competizioneはご家族で乗られているのですか?

「基本的には僕の趣味のクルマですけど、息子が乗ることもあります。うちは代々クルマ好きの血筋が続いているんです。親父もやっぱりクルマが好きで、今はもう免許を返納しましたけど、若い時は様々な国のクルマに乗ったり、キャンピングカーに乗ったり。新しいクルマが出たらそのモデルの一番馬力のあるクルマに乗っていた時期もありました。僕もその影響を受けているし、息子もそんなクルマ好きの血を継いでいると思います」


運転席に座るのはご子息の雅彦さん。

これまではどのようなクルマに乗ってこられたのですか?

「これまでは世間でいわゆる“いいクルマ”とされるクルマが多かったですね。そういうクルマに乗っていると、優越感みたいなものが感じられて、そのために乗っていたような時期もありました(笑)。でもだんだん年を重ねていくにつれ、周りにどう見られるかよりも、自分が楽しめればいいと思うようになりましたね。若い頃は高価なものに価値を見出して、それを手にするために一生懸命働いていましたけど(笑)」

日曜日も働かれているとのことですが。

「もともとこの仕事を始めた時、地域医療へ貢献したいと思ったんです。24歳で開業したんですけど、診療所の周りに住んでいる方たちのお役に立ちたかったので、日曜日や祝日も診療しました。それから25年経ちましたが、おかげさまで患者さんが増えているのでやっぱり日・祝日も休めないんですよ。1から10まで自分でやりたいタイプなので、他の歯医者さんにお願いするということが性格的にできないんです」

オフの時はどのように過ごされているのですか?

「休みの日はガレージで1日中、何も考えないで好きなことに没頭することが多いです。クルマもそのうちのひとつで、どこか汚れているところ徹底的に磨く日もあれば、今日はちょっとラジコンカーを作ってみようとか、ガレージに置いてある電気製品が壊れたらそれを直したりもします。何かを直したり磨いたり、コツコツと作業するのが性に合っているんです」


小林さんのガレージの一角。好きなものが置かれたその空間は大人の秘密基地といった趣。

アバルトを手にされて気持ちの上で何か変化はありましたか。

「マニュアルトランスミッションを操りながら走らせていると、昔ながらの運転感覚が蘇ってくるし、ガレージでそばに置いてあるだけでも、楽しい気分になれますね。シャッターを開けていると、通りかかったクルマ好きの人が話しかけてくれることもあります。アバルトはどこか人を惹きつける力を持っているような気がします」

>>>他のクルマとはベクトルが違う