アバルト女性オーナー同士で語らい合う座談会レポート(第2部)

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アバルトを楽しんでいらっしゃる女性が近年グッと増えていることから企画された女性オーナーだけの座談会。彼女たちはどんなことを考え、どんなことに関心をお持ちなのでしょう? 後編には、次の6名の方がご参加くださいました。

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末広久栄さん:595コンペティツィオーネ(2016年)(一番右)
大矢裕香さん:124スパイダー(2018年)/595コンペティツィオーネ(2017年)(左から3番目)
篠崎憲子さん:500(2010年)(右から3番目)
藤井陽子さん:595コンペティツィオーネ(2017年)(左から2番目)
渡邉真美さん:124スパイダー(2017年)(右から2番目)
小林亜紀子さん:595Cツーリズモ(2017年)(右から4番目)

色、音、そしてパワーの魅惑の虜に

──お決まりの質問ですが、まずはアバルトを知ったきっかけ、入手された経緯などを教えてください。

末広さん「アバルト、実は買うときまで知らなかったんです(笑)。2年と少し前にちょっとしたきっかけがあってディーラーさんに行って、勧められるがままにエンジンをかけた瞬間、恋に落ちてしまいました。見た目がかわいく中身やばっ! な感じがたまらないです。ただアバルトと私の雰囲気には、かなりギャップがあるみたいで、クルマから降りると通りすがりの方にかなりの確率で“んっ?”ていう感じで見られます。それとこのクルマ、よく覆面パトカーに後ろにつかれるんですけど、私はスピードを出さないので、パトカーが追い越しざまにこちらを見て、やっぱり“んっ?”って(笑)。そういうところも好きですね。私はお花が趣味でフラダンスもやるので、クルマにフラワーレイを飾ったりして楽しんでいます」

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ディーラーでエンジンをかけた瞬間に恋に落ちた」と話す595コンペティツィオーネオーナーの末広さん。見知らぬ人が意外そうに自分とクルマを見てくる反応が面白いと話してくださいました。

大矢さん「最初のアバルトは595コンペティツィオーネのパフォーマンス・パッケージで、クルマの買い換えのときに最初はフィアット500を見に行ったんです。かわいいモノが好きなので。でもそこでアバルトに試乗したら、小さいのに弾けるみたいに走るのが楽しくて。何度かディーラーさんに通っているうちに限定車のパフォーマンス・パッケージが出ることを教えていただき、最初に旦那が食いついちゃったんです。でも、私はAT限定免許だったので、クルマの納車までに限定解除しました。何度も挫折しそうになりながら(笑)。もうそれから毎日が楽しくて。前に取材していただいたときに夫婦揃って124スパイダーも欲しくなったといいましたけど、今は124スパイダーの2ndアニバーサリーも仲間入りしました。595は、最近では旦那が乗ってます。ちなみに124スパイダーも、もちろんMTですよ(笑)」

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595コンペティツィオーネに増車するかたちで、124スパイダーを新たに手にされた大矢さん。

篠崎さん「私は前職で営業をやっていたのですが、そのときのお客さんから“クルマが好きなら1度は乗っておいた方がいいよ”とアバルトを勧められたんです。その方は欧州車を何台か所有していて、お嬢さん用にチンクエチェントを購入されたほどのクルマ好きだったんです。それでその勧めどおりに旦那とディーラーに行って試乗したところ、旦那が先に落ちました(笑)。他のブランドのディーラーにも行ったのですが、“これがいい”と、その日のうちに即決でした。私は“屋根をチェック柄にしてくれるならいいよ”と答えたぐらいだったんですけど、気に入って結構長く乗っていますね。2010年式なんですけど、でも元気なので、1月に車検を通しました。特にスタイリングとハンドリングが大好きで、満足して乗ってます。他のクルマに買い換えることができません。でも、今は124スパイダーにも乗りたいですね」

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仕事先でクルマ好きのお客さんにアバルトを勧められ、アバルト500オーナーとなった篠崎さん。チェック柄のルーフは購入時にマストだったポイント。

藤井さん「愛車だったオープンカーの別バージョンがイタリアブランドから出ているというのを聞いて、それがアバルトのことを知ったきっかけでしたね。だから最初は124スパイダーを見に行ったんです。そこで初めて595を見て、試乗もしました。その頃、もう1台持っていたクルマが9万キロを越えて、そろそろ乗り換えようかなと考えていたこともあって、その後3回ぐらいディーラーに通って、それで決めました。決め手は音、かな。レコードモンツァの音を聞いて、“あっ、もうこれしかない”って(笑)。小さいくせにヤンチャなところが気に入って、左ハンドルのMTを指名買いしました。まず何よりかわいい。小さな身体にパワフルなエンジン、刺激的なサウンド。そのギャップが最高です。オープンカーの方は今も持っていて、そちらは3年目の車検で5万キロを超えています。なのに、アバルトも2年たらずでもう3万キロを超えました(笑)。毎日の通勤がストレスなく過ごせるんですよ。嫌なことがあったときには窓を全開にして、“私のクルマうるさいだろー”っていう気分で乗ってます。それでスッキリするんです(笑)。なくてはならない存在ですね」

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595コンペティツィオーネの左ハンドル・5MT車を乗りこなす藤井さん。普段からよく着用されていらっしゃるという着物とアバルトの組み合わせがとても◎でした。

渡邉さん「実は主人もクルマが大好きで、初代パンダを2台乗り継ぎ、次に2代目パンダに乗り換え、1年間だけ会社のクルマに乗って、それからチンクエチェント、パンダ4×4と乗り継いで……。私はパンダ4×4で“ひさしぶりのMTだわ”と思いながら楽しんでたんですけど、とある事情でパンダを手放すことになったんですね。そのタイミングでおつきあいの長いディーラーの営業さんから“124スパイダーを見に来てください”ってお誘いをいただいて、主人とふたりで試乗させていただいたんです。そのクルマは主人の運転でオープンにして走ったんですけど、試乗中に、憧れだったオープンカーを自分が運転している姿が頭の中にふわーっと舞い降りてきちゃって。ディーラーに戻ったら、主人よりも私が前のめりになって話を聞いてしまうほどでした(笑)。私は青が好きなので、“乗るなら青しかない”って思っていたんですけど、それから少し迷ってるうちに青が廃版になると聞いたんです。念のために青が入ったら教えてほしいと伝えておいたら年明けぐらいに連絡があり、“じゃあ買います!”と(笑)」

藤井さん「最初に入ってきた青は、今ある青と違うんですよね」

──皆さん、どうしてそんなにマニアックなんですか!?

一同「(爆笑)」

渡邉さん「本当はMTで乗りたい気持ちもあったんですけど、長く乗れそうな気がしてATにしました。こんなに自分のクルマが好きになったのは初めてなんですよ。自宅は集合住宅なんですけど、窓を開けると駐車場のクルマが見えるので、朝、窓を開けて“おはよう”と話しかけたり(笑)。お風呂場からホースを伸ばして洗車もしています。うちの愛娘ですね。イタリア語で青のアズールのアズを取って“アズさん”と呼んでいます」

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オープンカーに憧れを抱き、124スパイダーの導入初期にのみ設定されていたブルーのボディを指名買いしたという渡邉さん。

小林さん「アバルトに乗り始めて1年1ヶ月ぐらいなんですけど、その前は2台続けてチンクエチェントだったんです。私の好きなアーティストが曲のプロモーションの中でピンクのチンクエチェントに乗っていて、こんな可愛いクルマがあるんだと知って、いつか乗りたいなと思って。それから数年後にそれまでの日本車からフィアット500の限定車の“500メンティーナ”に乗り換えて、その1年半くらい後に“500コラール”に、とどちらも色が特徴的な限定車でしたね。でも、私はわりと遠方までお出かけするのが好きで、チンクエチェントだとちょっと力不足を感じていたところがあったんです。好きなクルマで乗り続けたかったからコンピュータに手を入れたりもしたんですけど、それでも私にはたりなくて。それでディーラーの方にお話ししたら“それならアバルトじゃないですか?”といわれ、595コンペティツィオーネに試乗させてもらったんです。それがアバルトとの出逢いでした。“私にはこっちだな”って選んだのは、オープンの595Cツーリズモでした。上を開けて空を見ながら走れるのはいいな、と。雪の日には雪の結晶が見えたりして」

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フィアット500を2台乗り継ぎ、モアパワーを求めてアバルトに乗り換えられた小林さん。グレーのボディとブラックルーフの織りなすツートーンがお気に入りのポイント。

──普通、雪が降ったとき乗りますか?

藤井さん「乗りますよ!」

一同「(爆笑)」

小林さん「もうひとつ、ビコローレ(ツートーン)のクルマに乗りたくて。ただパキッと上下で色が分かれちゃってると“うーん……”と思うところもあって、それでボディと幌とを違う色にすることにしたんです。ボディカラーは今のグレーとガンメタで最後まで迷ったんですけど、赤いレザーシートに乗る勇気がなくて、グレーの方を選びました。次に乗るときには赤いシートの方を選ぶかな(笑)」

──やっぱり皆さん変ですね(笑)

小林さん「ちょうど1年前の4月から職場が変わって、新しいところは駐車場が建物の隣なんです。そこに初めて出勤した日に“えらいのが来た”といわれました。私がクルマで駐車場に入っていったらビックリした顔をされて“すごい音がしたけど、あれは小林さんのですか?”って。レコードモンツァの音に驚かれちゃったんですね(笑)。やっぱり私もクルマとのギャップがあるみたいで、それもちょっと嬉しいのですけど」

──うん。やっぱり変だ(笑)。

一同「(爆笑)」

乗るにつれ深まっていく愛

──次はアバルトに乗り始める前と乗るようになってから、何か変化したことがあったら教えてください。

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「カフェの窓越しに駐車場に停まっている愛車を眺めるのが楽しいひととき」と話す篠崎さん。皆さんの賛同を得ていました。

篠崎さん「街乗りが多くなりましたね。前のクルマでは自宅から都心に出るのにクルマで来る気にはなれなかったけど、アバルトにしてからはクルマが多くなりました。それでレストランの駐車場とかに停めて、離れたところから眺めて満足するんです(笑)」

一同「わかるー! やりますよね」

藤井さん「このお店に似合ってる、とかって(笑)」

篠崎さん「遠くまで走るようになりましたね。四国とか広島とか、一昨年は青森まで行きました。普通に行って帰ってこられますよ。私は色々なバイクにも乗るぐらいなので、もともと自分でコントロールして動かすのが好きなんですね。自分でギアを変えて走るのが心地いいんです。」

末広さん「私はクルマ愛が強くなった感じがします。以前は走ればいいと思っていて、こだわりはなかったんですけど。このクルマ、本当にかわいいって名前をつけたりして。……アーくん。アバルトのアからとって」

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かわいさのあまり、愛車を自分で付けた名前で呼ぶという末広さん。さらに座談会に参加した大多数がクルマに名前をつけていることが判明!

──名前つけてる人は?

4人「はーい!」

大矢さん「スパ子さん」

藤井さん「アーサーって名前が好きなので、そのイタリア語でアルトゥーロ。略してアルくんって呼んでます」

渡邉さん「さっきもいいましたけど、124スパイダーはアズさん。前のグリーンのパンダはグリパン、チンクエチェントのときには、ジローラモさんからチンクジロウ(笑)」

──坂上二郎さん、じゃないんですね(笑)。

大矢さん「アバルトのある暮らしは楽しいですよね。コンペティツィオーネに乗りはじめた頃はスポーツモードに入れられなかったんですけど、今は入れまくりです(笑)。それに、花粉症なのに屋根を開けて走ってます。会社に乗っていくと、“おっ?”ってなる人もいる。“あれ、俗にいうスーパーカーですか?”っていわれたり(笑)。レコードモンツァの音で、知らない人にはそう思われるのかもしれませんね」

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595コンペティツィオーネに乗り始めの頃はスポーツモードに入れることはまずなかったと話す大矢さん。ところが2台目の124スパイダーを手にしてからは「スポーツモード、入れまくりです」。

藤井さん「面白いのは、小さなお子さんがすごく見ていくんですよね。“僕このクルマ好き”っていってくれたり、お子さんから“お姉さん”って呼びかけられたり(笑)。お子さんの食いつきがいいです。エンジンをかけるともっと喜んでくれます。自分では1/1のミニカーだと思っているんですけど、そういうかわいさ、ありますよね。その分、高速道路とかでは道を譲ってもらえないですけど、速いクルマを先に行かせても普通についていけちゃうんですよ。“小さいくせに”のギャップが、また本当に楽しいです」

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595コンペティツィオーネは街で「子どもの反応がいい」と話してくださる藤井さん。

渡邉さん「私の自宅は三重県なんですけど、名古屋とかに行くことが増えました。最近、映画もよく見るのですけど、そこまで走っていくことそのものが楽しい。実家が岐阜で、ちょっと山越えしなければならないので、前にクルマがいるとストレスが溜まっちゃうから、車間を開けてからビューンって加速して楽しんだりしてます。以前より外に出ることは間違いなく多くなりましたね」

小林さん「私は旅行の行き先が変わった気がしてます。前は飛行機に乗っていって現地でレンタカーを借りるというパターンが多かったんですけど、アバルトに乗るようになってから、アバルトに乗りたいからどこかに行こう、みたいに考え方が変わりました」

藤井さん「レンタカーではつまらないですよね」

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旅行好きの小林さんは、以前は飛行機などで出かけることが多かったのが、アバルトに乗るようになってからクルマで出掛けることが増えたのだとか。いわく「去年は(埼玉から)岐阜に3回行きました」。

小林さん「そうですね。行き先がクルマ前提になりました。私の中では300kmぐらいまで、っていう壁があったんです。でもアバルトに乗ってからはその壁を超えられるようになりました。今は400kmくらいがちょうどいい距離感で、去年は岐阜に3回行きました。ツーリズモはシートが快適なので、長距離が楽なんです」

渡邉さん「そういえば、それまでのクルマでは気にしたことがなかったんですけど、ドアミラーを見るのが好きになりました。スパイダーのミラーに映るボディの曲線が大好きで、それを見て“ああ、セクシーやなぁ”と(笑)」

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渡邊さんは、旦那さまの運転する124スパイダーの助手席から、ミラー越しにボディの曲面を見るのがお好きだそうです。

小林さん「私もちょっと似ていて、アバルトを撮るためにカメラを買いました。アバルトに乗るようになってからInstagramを始めたんです。せっかく撮った写真を誰かに見て欲しいな、と思って。実際にはスマホで撮ることの方が多いんですけどね(笑)。さっき、カフェの窓越しに……っていう話がありましたけど、なかなかないんですよね、そういうことができるカフェって」

大矢さん「私、カフェ巡りが好きなんですけど、この前、地元のカフェに行って自分の124スパイダーとカフェの写真を撮ってSNSに乗せたら、それを見た知らない124のオーナーさんがそのカフェに行ったみたいで。お店の人から“ありがとうございます”っていわれました(笑)。そういうのも楽しいですね」

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末広さん「フラで老人ホームに慰問に行くことがあるんですけど、アバルトで行くとすごく喜んでくださる方が多くて。ちょっと乗せて、みたいに。それをきっかけに親しくなれたりもするんですよ」

篠崎さん「そうですね。アバルトって女性のイメージがあんまりなかったので、アバルトが好きな女性がこんなにいるんだ、こんなに大好きなんだ、って、ちょっと驚きました」

藤井さん「2010年から乗り続けてる人がいらして、私もすごく勇気づけられました(笑) 長く乗れるんだって」

小林さん「乗ってみると結構ハマっちゃうので、まだ乗ったことのない食べず嫌いで終わっている女性の方達にも、一度試してみていただきたいですね」

渡邉さん「不思議ですよね。ほかのクルマでは経験したことのない、この連帯感みたいなものって(笑)」

一同「(笑)」

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アバルト女性座談会 前編 https://www.abarth.jp/scorpion/abarth-owners/12651
アバルト製品ページ https://www.abarth.jp/