アバルトを媒介にしたスペシャル対談!ムッシュかまやつ×Azumiによる異色のクロストークをお届け!

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いよいよ11月16日(土)に富士スピードウェイにて行われる<GET YOUR SCORPION>の決勝戦が開催目前に迫ってきた。ご存知の方も多いが、富士スピードウェイにて開催される<GET YOUR SCORPION>の決勝戦は、クルマ好きのためのビッグイベント<AUTOCAR JAPAN FESTIVAL 2013>におけるアバルト(ABARTH)ブースにて開催される。熱い闘いのフィナーレとアバルトの祭典を祝うために、当日は二人のスペシャルゲストが出席。なんと、ムッシュかまやつさんとAzumiさんがライブを披露することが発表された。

ムッシュさんといえば、言わずと知れた日本の音楽シーンにその名を轟かすベテラン・ミュージシャンだが、クルマ好きの間では、『ABARTH 695 TRIBUTO FERRARI』のオーナーとしても知られている。アバルトのクオリティを最重要視した造り込みと性能の追求、愛らしいルックスと骨太な走りのミスマッチを体感している人物だ。シンガーであるAzumiさんは、ヘッドアクセサリーブランド『Tuno by Azumi』のディレクターとしての一面も持つ。クリエイターとして二つの活動を行き来する彼女もまた、アバルトの”こだわり抜く高い感性”と“多面性の面白さ”との親和性が高い。

<SCORPION MONTH>特設サイトでは、イベントに華を添えてくれる両者のスペシャル対談を行った。アバルトを媒介に映し出されるそれぞれの価値観やスタンスを、イベント当日へのメッセージとともにじっくりと読み込んでいただきたい。

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お互いが思うアバルトのイメージとは?

——まずはアバルトオーナーのムッシュかまやつさんに伺いたいのですが、アバルトとの出会いを教えていただけますか?

ムッシュかまやつ(以下、ムッシュ) アバルトは10代の頃から乗ってみたかったんですけど、なかなかチャンスがなくて。それで去年、はじめて『ABARTH 695 TRIBUTO FERRARI』を入手しまして、その前に乗っていた『ランチア』ぐらいから、サイズの小さいクルマに乗るようになりましたね。道路事情を考えると、これくらいのサイズが日本では一番いい。試乗したらスピードも出るし、自分に向いてるかなって。

——実際に試乗してみて、動きには驚かれましたか?

ムッシュ
こういうもんだろうと思ってまして。最初はゴーカートみたいなクルマを買おうとしたんですよ、『ロータス・セブン』みたいな。年齢とともにアグレッシブじゃなくなるじゃないですか。自分の弱体化した部分をフォローするために脳を刺激したかったから、アグレッシブなクルマを探してたんです。レーシングカーでなくて普段使いができる。ちょっとパキパキしたクルマがいいなと。それで『アバルト』と『ロータス』で迷って、『アバルト』にしたの。昔から『ミニクーパー』に乗ってましたから、ヨーロッパのあのサイズ感のクルマにすごく愛着を持ってましてね。

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——Azumiさんは普段クルマには乗りますか?

Azumi都内はちょっと恐くて乗れないんですけれど、地方や島とかでレンタカーを借りるときは絶対コンパクトカーですね。じゃないと運転できない(笑)。

——今日はじめてアバルトを見て、どんな印象を受けましたか?

Azumiかまやつさんが仰ったように、この大きさは日本ですごく運転しやすそうだし、発色がすごく素敵だなと思いました。あと、このサソリマークも可愛いし、女の子はすごく好きなんじゃないかな。内装もすごくかっこいいですよね。かまやつさんがアバルトに乗られているのは、すごくオシャレだと思います。

——ムッシュさんがAzumiさんにアバルトの良さをお伝えするならば、どんな魅力が挙げられますか?

Azumiまず、デザインとして色合いとか車の形とか、可愛いじゃないですか。例えば、『フェラーリ』仕様と言っても、ベースは『フィアット』なんですよ。それがすごくいいんです。目立つけど目立たない。そこがすごく洒落てるなと思っていて。

——街でもそんなにすれ違うことが無さそうですよね。

ムッシュ国産車でアバルトみたいな形のクルマはいっぱい出てますけどね。でも、信号の切り替わるときは全然こっちが勝つ。内容が違うんだよっていう(笑)。最近、ワンボックスのでっかいクルマも多いじゃない?お気の毒だなぁと思うね。

Azumiコンパクトで速いって、こちらの自尊心とかプライドとかを高めてくれる感じがしますよね。

ムッシュうん、アバルトを選んだことに誇りを持ってますね。色々な種類のクルマがあったわけで、どれにしようかなって考えていた俺がいる。だから、その中でアバルトを選んだ自分は偉いなって思う(笑)。

——アバルトはどんな場所が似合うと思いますか?

ムッシュどこでも似合いますね。あまり地方とか遠い場所には乗って行ったことが無くて。都内が多いんですけど、都内だったらどこでも行っちゃう。駐車場も停めやすいし、使いやすい。そこがすごくいいですね。

Azumi都内街中でもかっこいいし、緑にも映えるだろうなと思う。でも、ちょっと勿体なくて乗って行きたくないな、とか。アバルトで乗り付けたら優越感に浸れる感じがしますね。

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日々のライフスタイルの中のこだわり

——アバルトを選ぶ人には、”敢えて”アバルトを選んでいるという印象があるんですね。お二人は日々のライフスタイルの中で、厳選するモノ・コトや、心掛けているルーティンはありますか?

ムッシュ僕の場合はクルマもギターも特別なものじゃないけど、作動するときに他より違うパワーが出るものが好きなんです。見た目は普通なんだけれども、いざというときに力が出るようなものが好き。そういう視点でモノを選んでいるのかもしれない。僕の自動車歴とギター歴の中で、「これがいいな」っていうのが段々と見えてくるんですよ。使いやすいということ、アグレッシブであるということ、あと壊れないということが大事ですね。アバルトは壊れないですしね。前に障害物があって、自然とブレーキが効くみたいなクルマは絶対に乗りたくない。

Azumi私はどこかに毒を入れたり、エッジを効かせる。綺麗過ぎるものが嫌いなんですね。私はブランド(『Tuno by Azumi』)をやってますけど、アクセサリーを作るときでも可愛すぎたら嫌で、そういった毒をどこかに放り込む。そうやって全体のバランスを見ることにこだわってます。

ムッシュ僕、もう一年乗ってるけど全部把握できてない(笑)。取説(取扱説明書)とか読むのが嫌いなもんだから、自分で走りながら確かめていくっていう。絶対に取説からいかないタイプ。

Azumi私は全部の機能を試して把握しないと気が済まないです(笑)。「あ、なるほど、こうやってやるのか!」みたいな自分なりのやり方を発見していくとか、楽しいですよね。

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モノ・コトを掘り下げたくなるポイント
インスピレーションを得る方法

——クルマにハマるのと同じで、音楽や映画にも掘り下げたくなる瞬間が人それぞれにありますけど、お二人にとって、そういった衝動が湧いてくるのは何がポイントとして大きいですか?

ムッシュ僕は”一触即発”かな。すごく静かだけど、一つのポイントで一気に上がるというか。バラードみたいなものはあまり好きじゃないです。

——へえ、バラードはお好きじゃないんですね。静かだけど一気に上がるという意味では、エンジン音も魅力だったりしますか?

ムッシュそうですね。アバルトのエンジンは、結構音が出ますよ。外の人うるさくないかな、と思って。僕はそれほど音にこだわってないんですけども、音にこだわってる人は乾いた音がいいって言いますね。

Azumi私は”血湧き肉踊る”みたいな衝動が出たときですね。自分が音楽にのめり込んだ瞬間も、やっぱり血が逆流するような感覚を得て、「これが私の求めていた大好きな音楽だ」と思って、ハマっていったのを覚えているので。ワクワクとも違うんですよね。ぞくぞくするっていうか。

——ムッシュさんは、アバルトに乗って普段どんな音楽を聴いていますか?

ムッシュは特別に何を聴こうっていうのはなくて、普段は米軍放送を聴いてます。あとはジャズを聴いてますね。アバルトに関して言うと、普通、クルマだと音楽を聴きながらドライブをすることもあるじゃないですか。アバルトは別に音楽を聴かなくてもドライブできるの。音楽を聴いてる暇がないぐらい忙しい(笑)。

Azumiパッと思ったのは、テクノをかけて走りたいですね。日中か夜かでもまた違うだろうし、街か自然の中かでも違うだろうなと思うし。でも基本的にクルマを運転するときは、風とか色々なことを感じたいので、音楽をかけないことが私も多いです。

ムッシュ僕はアバルトに関しては運転以外にやることがほんとにない。音楽を聴いてみようとか新しいアルバムを聴いてみようとかラジオを聴いてみようとか、大概の車にはあったんですけどね。熱中するんですよ、熱中してないと危ないっていう(笑)。ブレーキもハンドルもよく効く。防戦体制でも動くっていうのかな。緊張感がある。僕は敢えてそういうクルマを選んだんですね。ラグジュアリーな車だと、ラグジュアリーになっちゃうから(笑)。ラグジュアリーの反対にあるクルマっていう気持ちで選んだんです。

Azumiクルマの中は密閉された空間なので、思考が溜まることが無いですね。運転しながら、いろんなことが巡っていきます。昔はクルマで大学に通っていたんですけど、そのときはよく歌の練習をしてましたね。

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——お二人は、アーティスト、ミュージシャンとしてのインスピレーションをどんなところから得ていますか?

ムッシュ常に自分の周りをコアなものにしておけばいいんじゃないかな。はじめはアバルトってすばしっこいアグレッシブなクルマということで構えてたんですけど、それに慣れてくるってことは、僕自身がアバルトに慣れてきたってことじゃないですか。それでもう充分に僕にとってはプラスになってるわけであって、セッションでギター弾くのが慣れていくように、アバルトならではのやり方とエネルギーが身体に染み付いてるのね。だから、買った頃の恐いクルマじゃない。楽器も新しいものって恐いんですよね。でも、自分に慣れてくると弾きやすくなってくるっていう。だからクルマ以外にも、着るもの、靴、ステージ、何でも慣れが必要だと思っていて。慣れるんだったら、敷居の高いものに慣れていった方が面白いなっていう感覚ですね。

Azumi私は自分を幸せにさせ過ぎない。幸せにしないっていう方法が出てきますね。甘やかさないというか。

ムッシュ甘いか辛いかで言うと、辛口のクルマですよ。ワイン選ぶのと一緒で辛口の重いやつ。見かけによらずね。

Azumi見かけはかわいいのに。お話を聞いてると、そんな感じがします。扱いにくい女みたいだなって(笑)。

——乗ってみたら、毒にはまっちゃう、酔っぱらっちゃうみたいな。

Azumi本当に魅力的なクルマなんですね。

ムッシュ“羊の皮を被ったオオカミ”だからね。アバルトに乗っていると、物事を見るときに繊細になるかもしれないですね。大雑把じゃなくなる。コード進行だったり、詞だったり、細かいことにすごく気が付く。

——Azumiさんはシンガーだけでなくブランドのディレクターという一面を持ってますよね。それはアバルトの多面性とリンクする部分だと思っていて。

Azumiブランドと音楽も使う脳みそが一緒というか、創作する脳みそって同じなんだなってブランドを始めてから知りました。足りないものを補うとか、毒を放り込むとか、そこでバランスを取っていくとか、見ている所が一点じゃなくて、トータルのバランスを見ているんだなっていうのが、よくわかりました。

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ライブ当日に向けてのメッセージ

——最後に、お二人には<AUTOCAR JAPAN FESTIVAL 2013>のアバルトブースにスペシャルゲストとしてご出演いただきますが、ライブ当日に向けて、それぞれ一言いただけますか?

Azumi私は普段のライブのお客さんと全然違うと思うんですよね。どうしたらいいんですかね(笑)。

——たしかにクルマ好きの方が多いと思いますけど、ファミリー、カップル、女の子同士だったり、その中にも色んなタイプのお客さんがいると思いますし、決してハードな環境ではないと思いますよ。

Azumiそうなんですね。私の音楽を聴いたことのない方もすごく多いと思うので、新しい音楽に触れていただけると嬉しいですね。

ムッシュ僕もあまり経験が無いもんですからね(笑)。お客さんのことを考えずアバルトのことを考えて、スピード感でいきます。おそらく僕とドラムでやりますよ。終始インプロヴィゼーションで、あっという間に終わっちゃうと思う(笑)。ブレーキ、右カーブ、左カーブ、直線、そういうニュアンスの音楽をやりたい。

Azumi僕もあまり経験が無いもんですからね(笑)。お客さんのことを考えずアバルトのことを考えて、スピード感でいきます。おそらく僕とドラムでやりますよ。終始インプロヴィゼーションで、あっという間に終わっちゃうと思う(笑)。ブレーキ、右カーブ、左カーブ、直線、そういうニュアンスの音楽をやりたい。