2014スーパー耐久Rd2スポーツランドSUGO レポート
ムゼオ チンクエチェント レーシングチーム
ドライバー 大賀裕介
5月24日、25日に宮城県スポーツランドSUGOにて2014年スーパー耐久シリーズ第2戦が行われました。
私、大賀裕介は開幕戦に続き、ムゼオ・チンクエチェント・レーシングチームからアバルト695 アセットコルセをドライブ。蘇武選手および白坂選手とともにST4クラス全18台中、予選を17位、決勝は11位で今年初の完走を果たしました。リザルト以上に内容が濃く、得るものの多いレースにすることができました。今回はレースを見たことが無い方でもサーキットに行きたくなるような、レース以外のイベントにも注目してレポート致します!
宮城県はスポーツランドSUGOで行われる今回のレース。
アップダウンの起伏が激しい上にテクニカルなコーナーが連続するコースレイアウトが特徴です。金曜日には3時間のテスト走行が行われ、ここでマシンのセッティングとドライバーの練習をしっかり行い、土曜日の予選に備えます。私とAドライバーの蘇武選手はSUGOの走行経験が無く 、この金曜日にしっかりと走り方を身につけることが第一目標です。コース幅も狭く、最初はてこずりましたが、だんだんとアバルトでこのコースを攻めることに楽しみが感じられるほどになりました。
迎えた予選日は気温が少し高くなり、コースコンディションが前日からガラリと変わる中、Aドライバーの蘇武選手は1分38秒3の予選タイムを記録。Bドライバーの白坂選手が1分37秒6を記録し、A、Bドライバー合算タイムから決定される予選結果はST4クラス18台中17位という結果となりました。二人の走行インプレッションからセッティング変更を行い、私の予選が始まりました。
走り出してタイヤが温まると、マシンの動きが昨日より良くなっていることを感じました。
これはセッティング変更が良い方向に向かっている証拠であり、自信を持ってアタック開始!そしてベストタイムの1分37秒3を記録することができました。自分がチームベストタイムをマークしたことも嬉しいですが、ドライバーとチーム一丸となってクルマを仕上げることができたことが一番嬉しかったです。日曜日の決勝に向けて、手ごたえを感じることができました。
ST4クラス 17位(18台中)
A 蘇武喜和 1分38秒391
B 白坂卓也 1分37秒662
C 大賀裕介 1分37秒300
日曜日の決勝前には様々なイベントが行われました。
「ピットウォーク」はマシンとドライバー、そしてレースクイーンがピットロードに出て、ファンサービスをさせていただける楽しい時間です。
私たちドライバーにとって、レース期間中は走る以外でもミーティングなどで集中する時間がほとんどですが、このピットウォークは唯一お客様方と楽しめる時間となります。
グッズを配ったり、お子さんと写真を撮ったり、マシンを間近に見ることのできる数少ないチャンスですので、レース観戦の際は是非ピットウォークにお越しください!
そしてパドックでは「キャンギャル・オンステージ」が行われます。
各チームのレースクイーンたちがステージでトークや写真撮影を行うイベントで、真剣勝負のレースに華を添えてくれます。
私たちムゼオ・チンクエチェント・レーシングチームのレースクイーンであるTVCレディの4名も是非応援してください!
そのほかにもレース期間中は様々なイベントが行われています。
朝からレース終了まで、楽しんでいただけること間違いなしですので、是非サーキットへ応援に来てください!
さてイベントが終了すると、いよいよ決勝レースのスタートです。
今回私は、重要なスタートドライバーを任されることになりました。
全車一斉にスタートして順位を争いながら飛び込む1コーナーは最大の見所になりますが、それだけ接触も多くなります。まずは3時間のレースをしっかり完走するために、最大限の集中をしてスタートを迎えました。
接触を避けるために少し抑えて無事に1コーナーをクリアするも、ドライバーとしてはやはりポジションアップを狙いたいところ。続く2コーナーから3コーナーで走行ラインをうまくクロスさせ、4コーナーで1台追い抜くことができました!
タイヤの温まりが速いという特性を生かして、ペースの上がらない前車をさらに追いかけ…。3周目のバックストレートエンドでのブレーキ勝負に競り勝ち、スタートから2つのポジションアップに成功しました!
ここからは予定する1時間の走行を、しっかりタイヤを守りながらの走行に移ります。数周速く走ることができても、タイヤをすぐに使い切ってしまってはピット回数が増えてしまい、結果としては遅くなってしまうからです。
SUGOはコーナーが連続し、FF車であるアバルトはフロントタイヤには厳しいことも重なって、丁寧にタイヤを労わらなければなりません 。また、全6クラスのマシンが混走するスーパー耐久では、速いマシンへの譲り方、遅いマシンのかわし方がとても重要で、ペースを一定に保ちながら走ることにも技術が必要です。
暑さと集中でピットイン前にはかなり疲れてしまいましたが、マシンもダメージ無く次の蘇武選手にバトンタッチすることができました。
ピットインする周にタイヤの中のワイヤーが出るという、本当にギリギリの戦いでした。
蘇武選手もこの日のベストラップをマークしながら速いペースで走行し、最後のピットストップを迎えました。
ここで白坂選手へ交代するとともに、ピット作業時間を短縮するためにリアタイヤを交換せず、フロント2本のみを交換する作戦に。
駆動しないリア2本とはいえ、無交換とは攻めた作戦でしたが、白坂選手はうまくタイヤをセーブしながら走行。そして、短いようで私にとっては長かった3時間のレースを、無事完走することができました。
順位はST4クラス11位。開幕戦では無念のリタイアに終わったこともあり、順位以上に嬉しい完走でした。スタッフ全員と握手を交わしてお互いを労うとともに、次のレースに向けての団結を感じることができました。
ST4クラス11位(18台中)
今回のレースでは「完走」という第一目標を達成することができました。
マシンの走らせ方、セッティングも短時間でアジャストすることができるようになってきたことも手ごたえを感じることができました。
その反面、決勝での安定したペースにはまだまだ課題が残り、次のレースまでに克服できるよう考えなければなりません。
次戦、富士でのレースまでにテスト走行とシミュレータでのトレーニングをすることで、ドライバーとして力を発揮できるよう取り組んでいきます。
次のレースは7月26、27日に静岡県、富士スピードウェイで行われます。
アバルト695アセットコルセとムゼオ・チンクエチェント・レーシングチームの応援に是非お越しください!