いったい何匹のサソリを飼っているのだろう?
2010年11月1日から予約開始となったアバルト695 トリブート フェラーリ。
今回、実車に初めて触れることができた。
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これまでも海外のモーターショーなどで目にしてきているが、燦々と降り注ぐ春の陽光のなかではロッソコルサのボディカラーがまぶしく映る。17インチの大径タイヤと専用サスペンションを得たことによって、既存のABARTH 500よりも大地に踏ん張っている印象が一際増していて戦闘的だ。フェラーリにインスパイアされたデザインのホイールと、その隙間からちらりとのぞく赤いブレンボ製4ポッドキャリパー。FERRARIロゴが組み合わさった専用エンブレム……。
そのディテールを一つ一つ眺めていくうちに「いったいアバルト695 トリブート フェラーリは、何匹のサソリを飼っているのだろう?」と細かいことが気になった。フロント・ノーズやリア・フードのエンブレムなどはABARTH 500と同様だが、コイツにしかないサソリがもいるのだ。
エクステリアでは前述の2匹くわえ、専用エンブレムは左右リアフェンダーで2匹。ホイール中央に各一つづつで4匹。インテリアはステアリング、インパネ中央下のシリアルナンバープレート、シフトスイッチ横、フロアマットに2匹、シートのリクライニングダイヤルが左右で2匹、ブレーキペダル。その他では、エンジンのヘッドカバー、キーと専用キーホルダー、フューエルリッドなどにサソリを発見できた。合計で20匹。これですべてかと思いカメラを置いてしまったが、じつはエキゾーストシステムのレコードモンツァにも1匹いるはずだということを後に知ることになった。クルマの下に潜り込まないと写真は撮れないが。というわけでアバルト695 トリブート フェラーリは21匹のサソリを飼っている。おそらくこれで合っていると思われるが、もしも新発見をされた方がいらっしゃったら是非連絡いただきたい。
今回は幸運なことにアバルト695 トリブート フェラーリの味見もさせていただいた。ビッグタービンによって、180PSが荒々しく炸裂するパワー感、高回転域での刺激的なサウンド、アバルト・コンペティツォーネ(シーケンシャルシフト)の電光石火のごときシフトチェンジなど、それはそれは甘美でアドレナリンが出まくるような体験だったが、それについては、今後現れる幸運なオーナー諸氏の声などを交えつつ、お伝えしていきたいと思っている。