「このクルマに似合う人を目指したくなりました」アバルトライフFile.18 小島さんと124スパイダー

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クルマの第一条件は、かっこいいこと

「多くの人が自動車に求める便利な機能だとか、女性が求める何かだとか、小回りがきくかとか燃費がどうだとか、私はそういうのにあんまり興味がないんです。私にとってのクルマの第一条件は、かっこいいこと。だから、存在を知ったときから関心はあったんですよ」

昨年10月頭にアバルト124スパイダーが納車となったばかりの小島怜子さん。初めてご自身で購入されたクルマがフィアット。その後アルファ ロメオを2台乗り継ぎ、これで車歴に4台目のイタリア車が加わった計算です。

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124スパイダーオーナーの小島怜子さん。

「だからといってイタリア車全般に憧れているとか、イタリア車にはまってるとか、そういう感覚もないんです。でも考えてみると、見てるのはそっちの方向ばかりのような気もしますね」

小島さんによれば、最初のフィアットは社会人になりたての頃に予算的にもマッチし、新しいのか古いのかわからないスタイルと乗り心地が気に入っていたそうです。次のアルファ ロメオの2台はどちらもスタイルが綺麗だったところに気持ちが惹かれ、リアシートを倒せば一緒に暮らしている2匹の犬のためのスペースとして広く使えたことも重要だった──という具合に、選んだ理由と乗り続けていた理由を説明してくれました。

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実は小島さん、医薬品関連の研究員をなさっています。理系であることに妙に納得してしまうような、理知的なお話ぶり。例えば雑談の中に“クルマは機械なんだから壊れるのは仕方ない”というような言葉が出てくるほど、冷静でロジカルでもありました。ところがお話が現在の愛車のことに及んでくると、柔らかいけど快くクールなそのトーンに、わずかながら、でもハッキリと変化が生まれたように感じられたのでした。

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当初は2シーターの購入は考えていなかったそうですが、124スパイダーの実車に触れ、試乗してからは、それ以外の選択肢が考えられなくなってしまったそうです。

──124スパイダーは、いつの段階から気になりはじめたのですか?

「最初に写真で見たときから“かっこいいなぁ”とは思っていたんです。でも犬が2匹だと、2シーターでは無理がありますよね。だから最初は見せてもらうだけのつもりだったんです。むしろ、自分の生活には合ってないっていうことを確認して、“欲しい”という気持ちを抑えようという考えもありました。でも、実際に見ちゃったら……(笑)。その日に試乗もさせていただいて、そうしたら“犬2匹に2シーターはちょっと……”っていうこと以外、気持ちの中の引っ掛かりが何もないことに気づいたんです。かっこいいなぁ、マニュアルはやっぱり楽しいなぁ、ちょっと走っただけなのに気持ちいいなぁ、スポーツカーらしい低さが私には運転しやすいなぁ……って。他にいろいろなクルマを見に行ったし試乗もしてたんですけど、いちばんワクワクしました。そのときに自分の愛車にしていたアルファ ロメオがいろいろと手を入れた方がいい時期だったこともあって、最初はもうちょっと現実的なところを考えてたんですけど、もう“買うならスパイダーじゃなきゃ嫌”、という気分でした」

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天気のいい日は積極的に屋根を開け、124スパイダーでのドライブを楽しんでいるそうです。

──その日からどれくらいで購入を決意なさったんですか?

「よく考えなかったと後悔するかもしれないので、即決はしなかったんですけど、決めるまでに1ヶ月はかかりませんでした。逆に1ヶ月以上経っても決められないようなら、それは結論を先延ばしにしてるようなもので、本当に欲しいものじゃないんじゃないかな、とも思いますね。主人は自分を押し付ける人ではないし、そもそも反対するぐらいなら“どうするの?”なんて聞かないだろうし、反対されないなら買っちゃおう、と」

──でも、“犬2匹”問題はどうされたのですか?

「アルファ ロメオをメンテナンスしていただいて、残すことにしたんです。主人もクルマ好きなので、普段は彼が乗っています」

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不自由はなく、ただただ楽しいです

──愛車になったアバルト124スパイダー、どんな印象を持たれましたか?

「アバルトというブランドは以前から知っていて、自分に乗りこなせるのかな? なんて思っていました。でも、想像したよりはるかに運転しやすいんです。エンジンはそんなに回さなくても力があるし、ハンドルを切れば切った分だけ曲がってくれるし、とても素直で、私のしたいように動いてくれる。クルマって、ただの移動手段として考えるなら何でもいいわけじゃないですか。でも、スパイダーは運転していてとにかく楽しいんです。コーナーを曲がるときも、上手くはいえないんですけど、ああ、足まわりってこんなふうに違うんだな、と感じられたり。だからこのクルマに乗ってからは、他のクルマに乗っても、あんまりワクワクしなくなっちゃいました(笑)」

──納車が10月の頭ということは、オープンカーがいちばん気持ちのいい季節でしたね。トップは開けて走ってますか?

「ちょこちょこと開けて走ってます。仕事に行く前にジムに寄ることもあるんですけど、ジムの後は暑いから屋根を開けるんです。そうするといつも以上に気分が上がるんですよ。だから仕事をはじめる前に、体も目覚めてるし気分もスッキリ。着いたときには“なんでそんなにご機嫌なの?”っていう感じです。本当に寒い日に無理に開けたりはしないんですけど、思ってたよりも風が巻き込まないので、膝掛けをかけてオープンで走ることもありますよ」

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──2シーターに不便を感じることはありませんか?

「実際に使ってみるまではどうかなと思ってたんですけど、日常的に買い物に出たときも荷物は普通にトランクに収まっちゃいますから、不便はないですね。変な制約のようなものを感じたことはないです。強いていうなら、以前は車内にゴミ箱を置いてたりしたんですけど、生活感を匂わせるのは嫌だから置かなくなったりとか、そのくらいです。なんの不自由もなく、ただただ楽しいです」

──124スパイダーを手に入れて、何か変化したことはありましたか?

「今までも好きなクルマに乗ってはきてたんですけど、スパイダーにしてからは、仕事で遅くなったりしたときに、クルマに向かって“さっ、お家に帰ろっか”なんて声をかけたくなるような、そんな気持ちになることがありますね。それと、このクルマに似合う人になれるよう頑張らなきゃ、なんて思うようになったのも初めてです」

小島さんご自身はまた違った言葉で表現なさるかもしれませんけれど、お話をうかがっているこちらには、愛車にベタ惚れであることが伝わってきます。それがハッキリとわかる小島さんのお言葉で、締めくくりたいと思います。

「ほかのクルマを見ても、周りにどんなクルマが来ても、“私のクルマがいちばんかっこいいだろう!”って思いますね(笑)」

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アバルト成田
成田駅西口大通り沿いの 成田市立図書館隣に位置するアバルト成田。最大14台展示可能な大きなショールームには、最新の展示車はもちろん、ゆったりくつろげるラウンジやブランドのオフィシャルグッズの展示も。イタリア車に精通したスタッフが親切に相談に乗ってくれます。

文 嶋田智之
写真 荒川正幸
アバルト124スパイダー製品ページ