ABARTHが湧かせた初秋の鈴鹿

酷暑の夏もようやく終わりを告げ、秋の気配が見え始めた9月21-22日。スーパー耐久(通称“S耐”)第6戦「鈴鹿ラウンド」が開催された。Scorpion Magazineでもご周知のとおり、今シーズンからABARTH 500/695アセットコルセで参戦している「ムゼオ チンクエチェント レーシング チーム(mCrt)」にとって、5戦目のチャレンジに相当する「鈴鹿ラウンド」は、世界的にも人気の高いFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)シリーズ日本戦との併催となったこともあって、これまでにない盛り上がりの中で執り行われることになった。
カーナンバー“49”をつけたmCrtのABARTH 500アセットコルセに乗るのは、開幕戦SUGOラウンドから参戦している福山英朗選手と檜井保孝選手、大文字賢浩選手の3名。今回の鈴鹿ラウンドは40分ずつの3レースで総合成績を競うという、耐久レースとしてはいささか変則的な形態となったが、21日午前の公式予選を無事通過したmCrt陣営は、同日午後に開催された決勝第1レースに進出。檜井選手のドライブによりST4クラス9位で終了した。そして翌22日も大文字選手が第2レース、福山選手が第3レースでそれぞれ完走を果たすに至った。
また、第4戦の富士スーパーTECからmCrtにジョイントしたチーム専属レースクィーン“museo CINQUECENTO racing team racing lady”の島崎翠花さんと桜井まこさんも、恒例のピットウォークや“キャンギャル・オンステージ”にて詰めかけたファンの大喝采を受けることになった上に、今回の鈴鹿では名古屋のパフォーマンス集団“PUPPETION(パペッション)”が、mCrtのマスコット的存在であるヘルメットフィギュア“カルロくん”に扮した爆笑と感動のパフォーマンスを初披露。大人はもちろん、子供たちからも素晴らしい人気を博していた。
さらにメインゲート広場を会場に、大会2日間に亘って併催された欧州車のミーティング“EURO-CAR MEETING”でも市販型500アセットコルセを筆頭とする5台のABARTHが展示されるなど、モータースポーツファンの聖地、鈴鹿サーキットはABARTHの魅力によって大いに沸くこととなったのである。
そして今シーズンのスーパー耐久も、いよいよ最終戦「オートポリス(11月9-10日)」のみを残すこととなった。Scorpion Magazineを愛読して下さっているアバルト・ファンの皆様には、是非ともシーズン閉幕までご注目していただきたい。


500アセットコルセのコックピット内でコンセントレーションを高める福山選手。後方ではmuseo CINQUECENTO racing team racing ladyの二人が、真剣なまなざしで見守る。


クルマ好き女子のSNSグループ“とんがりガールズ”の代表格でドリフト女王の石川りんご選手がパドックを訪問。今後はmCrtファミリーの一員としても活躍することになった。


S耐名物となったピットウォーク。ABARTHファンのご家族が、ドライバー陣とmuseo CINQUECENTO racing team racing ladyとともに、満面の笑顔で記念写真をパチリ!


この日のピットウォークでは、レーシングドライバー陣にサインや記念撮影を求めるファンたちがmCrtにも殺到。ついに、入場制限まで行うほどの人気を博すことになった。


前戦までの49号車ABARTH 695アセットコルセかと思いきや、実に精巧なラジコン。mCrtファンの親子が、ステッカー類をすべて自作して作ったという労作に、チームもただ感心。


名古屋のパフォーマンス集団“PUPPETION”の演じる「動くカルロくん」。等身大フィギュアのごとく持ち運びされ、ステージに立っても、当初は微動だにしなかったのだが…。


突然動き出して、素晴らしいダンスパフォーマンスとパントマイムを披露。ピットウォークに訪れた子供たちを臨時パートナーに招き入れ、最高に愉しいステージを展開した。




鈴鹿サーキット育ちで鈴鹿在住の福山選手を応援するため、NPO法人「鈴鹿モータースポーツ友の会が主催する応援席がグランドスタンドに設定。熱い声援が送られていた。


「福山英朗応援席」には、福山選手をはじめとするドライバー陣とmuseo CINQUECENTO racing team racing ladyたちも訪問。ここでもABARTH人気が急速に高まり始めた。


今回もmuseo CINQUECENTO racing team racing ladyの島崎翠花さんと桜井まこさんが、ファンイベント“キャンギャル・オンステージ”に登場。固定ファンも急増中の様子。


予選を無事通過し、グリッドに就いた49号車ABARTH 500 アセットコルセ。このあと40分のレースを、3人のドライバーが1回ずつ走るという変則的な耐久レースとなった。


今回の鈴鹿でライバルとなったのは、同じイタリア車のアルファ ロメオ147GTAカップカー。実はこのマシン、復活直前のABARTHが開発・製作も手掛けた、いわば同門なのだ。


高速サーキットとして知られる鈴鹿を果敢に攻める500 アセットコルセ。前戦までの695アセットコルセに比べると不利な条件が揃いつつも、3人のドライバーたちは善戦を見せた。


レースを終えて、無事ピットに戻ってきた49号車。第一レースの檜井選手が今回最上位となる9位で完走したほか、大文字選手と福山選手も着実に完走を果たすことができた。


グランドスタンド脇の広場“GPスクエア”で開催された「EURO-CAR MEETING」では、メインゲート正面の一等地に5台のABARTHが展示。会場の注目を集めていた。


EURO-CAR MEETING会場でも素敵な笑顔を振りまいたmuseo CINQUECENTO racing team racing ladyたち。ちなみに二人とも、ABARTHが大好きとのことである。


ピットウォークから“輸送”されてきた「生カルロくん」は、EURO-CAR MEETING会場においても大活躍。このあと周囲には、黒山の人だかりが形成されることになった。