素材と履き心地への探究心が生み出す革新的なドライビングシューズ「NEGRONI」

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クルマ好きが生み出した、こだわりのドライビングシューズ

「NEGRONI (ネグローニ)」は三世代、46年にわたり続く靴工房だ。ドライビングシューズを専門に手がけるようになったのは、「生涯でクルマのマフラーを50本以上は購入した」というほど生粋のエンスージャストだった先代から。2014年に三代目の宮部修平氏が後を継ぎ、今に至る。

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NEGRONIの代表兼ブランドディレクターの宮部修平氏。「NEGRONIが今のスタイルに至ったきかっけは、カーマニアだった父が“自分が履きたいドライビングシューズ”を作ったことです」。宮部氏もその精神を受け継ぐ。自身も無類のクルマ好き。

最上級の素材と洗練されたデザインは、日常使いにもふさわしい。しかし、真骨頂はドライビングシューズとしての機能性だ。

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多様なカラーを展開するNEGRONI。宮部氏は「ひとつのモデルに確固たるデザインと機能を実現した上で、さまざまなカラーを展開するのはカーデザインに近いかもしれませんね」と述べる。

運転操作をより身体感覚に近づける緻密な構造と、快適なフィット感。それはNEGRONIが長年追求してきたこだわりのポイントだ。ブランド誕生以来、プロのドライバーやモータージャーナリスト、車両開発者などいわゆるプロフェッショナルから支持を集めてきた。

NEGRONIは2015年には、世界各国から自動車メーカーが出展し、数多くの自動車愛好家が集まるイギリスのモータースポーツイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にブースを展開。日本の職人が生み出すクオリティを世界の自動車ファンに示した。来場者からは好評を得られたという。

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「個人的にチャッカブーツが好きで、それに運転のしやすさを融合した製品を作りたかった」という発想から生まれたのが、トスカーナのスエードを使用した「QUATTRO」。革製品といえばイタリアが有名だが、「なかでもスエードはトスカーナ地方のものが優れる」という。男女問わず人気のモデル。各29,000円+税。

NEGRONIのシューズは、自由な感性から生まれたデザインを取り入れる一方、機能性にもこだわる。一貫しているのは、ドライビングシューズとしての使い勝手と洗練されたデザイン性の両立。そうした魅力が多くのファンの心を掴んでいるようだ。

素材、履き心地、デザイン性。妥協のないモノづくりを追求

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「マテリアルオタク」と自称するほど、革、紙、鉄、木などあらゆる素材に関心を持つ宮部氏。その審美眼はNEGRONIのシューズに生かされている。革は上質なものを厳選して使用している。

素材については、既成のいわゆる“吊し”の革は使用しない。宮部氏にとって「革は自分で作るもの」なのだという。仕入れの際には、それがイタリアで名の知れた企業であっても、日本の老舗タンナーであっても、少しでも違和感があれば改善を要求するという。「厳しいお願いをしていることは承知の上ですが、素材に妥協はできません。その代わり、最終的には最高のシューズに仕上げますからと納得してもらい、お付き合いいただいています」。

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二代目が開発し、今もNEGRONIの「顔」であり続ける「IDEA CORSA」。ロゴも当時のまま小文字の「n」を継承する。「素材や見せ方に味付けすることはあっても、デザイン自体を変えることはありません」と宮部氏。この先も定番であり続けるであろう一足。39,000円+税。

フィット感については、「靴のデザインによって“履き心地のコンセプト”を変えています」というほどのこだわりを見せる。「お客様からスニーカーより履き心地がいいと言っていただけた時がうれしいですね」と宮部氏。抜群のフィット感を求めつつ、第一の目的である“運転しやすさ”も同時に追求しているのだ。

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NEGRONIオリジナルレザーを用いた「RAPID」。チェッカーフラッグの部分は、手刺しでひと針ひと針、刺繍が施してある。27,000円+税。

運転しやすいシューズとは?

では、運転しやすい靴とはどんなものなのか。
「軽量化を目指すのではなく、あえてある程度の重みを持たせています。そのほうがペダルの反動を抑えられるので。もちろん重すぎてもダメなのでそこのさじ加減には気を配っています」。

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「かかとは、低いポジショニングで運転するととくに傷みが気になる部分ですよね。うちのお客様はマニュアル比率が高いのでその方たちの声や、あとはプロレーサーの友人が使いやすいかどうかもひとつの指針になっています」

宮部氏いわく、最大のポイントはかかと。「かかとがクルマのフロアと干渉した際、滑りすぎず、ひっかかり過ぎもしない。ソールのグリップ部分はドライビングシューズの肝ともいえる部分なので、信頼できるイタリアのメーカーGOMMUS(ゴムス)のものを使っています」。一方、かかとはすり減りやすい部分でもあるので、十分な補強も施している。運転のしやすさを求めるアバルト乗りなら、一度はその履き心地を試してみる価値はありそうだ。

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牛革のスリッポン「WILD PENNY」。水を通しにくい撥水レザーを用いているため雨の日でも躊躇なく履くことができる。一方で、「それ以上に革の風合いや履き心地も重視しました」とも。しなやかで美しい色合いが特徴。39,000円+税。

通常のラインナップでもバリエーションは豊富だが、さらにその上を求める人にはセミオーダーをおすすめしたい。

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工房を併設した本社で、革の種類やステッチの色、足の形(足幅や甲高)などを相談できる。「革選びからゼロベースで作り上げることもできますよ」。それでも価格は5万円を切るケースがほとんどという。

ところで宮部氏は、クルマの話になると一段と目が輝く。撮影日に595コンペティツィオーネに試乗すると、「すごく面白いクルマですね。運転好きにはたまらない感じ。あと、124 スパイダーも、見たときに “やばい!”と思いました。もともと2シーターが好きだし。かなり魅力的ですね」とアバルトに興味津々の様子だった。

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NEGRONIのファクトリー前にたたずむ595コンペティツィオーネ。

ちなみにブランド名のNEGRONIは、カンパリ、ベルモット、ドライジンを合わせたイタリア生まれのカクテルとして有名だ。フィレンツェの老舗リストランテの常連客だったカミーロ・ネグローニ伯爵がアペリティフとして愛飲したレシピに彼の名を冠したといわれる。そんな「ネグローニ」をブランド名にしたのは二代目。
「美食家で趣味人として知られたネグローニ伯爵にインスピレーションを受けたのでしょう。父は僕よりアーティスト気質でした」。

ブランドの歴史は、その家系に脈々と受け継がれるもの。三代にわたるクルマ好きが作り出すMade in Japanの逸品「NEGRONI」。彼らが追求し続ける “自分が履きたいドライビングシューズ”を、アバルトオーナーにぜひ試していただきたい。

なお、12月3日(土)から11日(日)までの9日間、アバルト正規ディーラーでは「BUON NATALE(ブオン ナターレ) FESTA」を開催。フェア期間中にアバルト正規ディーラーに来場し応募すると、抽選で「NEGRONI」とのコラボレーションによる「アバルト オリジナル ドライビングシューズ」が当たるクリスマスプレゼント企画も。
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NEGRONI
FACTORY & OFFICE
東京都荒川区南千住8-5-9はなみずき通り北弐番館102
TEL 03-3801-4745
平日」10:00-18:30(土日祝は不定休)
※セミオーダーは予約制です。お電話でお問い合わせを。
駐車場は5台まで停められます。

Photo: SHIge Kidoue
Text: Kaoli Yamane